元首相の安倍さんは、結果的に一番長く首相の座にいた人ですが、いろいろ悪いことをやってくれました。なかでも、これが最大なのでは!?https://news.yahoo.co.jp/articles/c0cfd3dfa5848bbf7385b38fdb2c2abfae98c5d9
イタリアに行くと「日本は超貧乏国」と痛感… 豊かになるために転換するしかない“政策”は(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース
円安をキープした異次元緩和策の大罪
この20年のあいだにどんな経済政策が行われたかといえば、最大のものはいうまでもなく、2012年12月に発足した第2次安倍晋三内閣がデフレ脱却を目的に掲げた経済政策だった。すなわち、大胆な「金融政策」、機動的な「財政政策」、民間投資を喚起する「成長戦略」という「3本の矢」を掲げたアベノミクスである。
とはいっても、現実には成長戦略はうまく講じられず、財政赤字が拡大し続けるなかでは財政政策も困難だった。このため唯一、金融政策が突出することになった。2013年3月に就任した日本銀行の黒田東彦総裁が、異次元の金融緩和政策を打ち出し、今年4月に退任するまでこの緩和策を堅持した。
その結果、どうなったか。円は1ドル=80円程度だったのが急下降し、いまでは140円台をつけている。その結果、輸出産業の利益は大幅に増し、株価も上昇。8,600円だった日経平均がいまや3万円を超えているのは、周知のとおりである。
では、それでよかったのかといえば、とんでもない。異次元緩和によって引き起こされた円安で、企業は濡れ手で粟の利益を得たが、ふつうは日本の輸出が増えれば円高に反転して、輸出企業は利益を上げにくくなる。そこで生産性を引き上げるために、技術革新が重ねられる。日本企業はこれまで、こうして困難を乗り越えては生産性を高めてきた。
ところが、黙っていてもゼロ金利政策のおかげで円安が維持されるので、輸出企業はあぐらをかいた。だから賃金も上がらない。そのうえ円安だから、諸外国にくらべて日本人の購買力は低くなる一方だった。
(中略)
日本人だけが貧しくなっている現状に気づかされるのである。最低賃金を引き上げたところで、問題はなにも解決しない。ガソリンや電気料金、ガス料金への補助金支給を延長しても、ツケが後世に回されるだけだ。そうではなく、アベノミクスと異次元緩和の非を認め、ゼロ金利政策を抜本的に転換するしかないのではないか。
企業を助けてぬるま湯につけ、株価だけ上げて国民を貧しくした。そんな政策を改めることからしか、はじまらないのではないか。