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2018年8月24日金曜日

『ギヴァー』と「イマジン」と「明日の神話」


前回、感想を紹介した河北さんに「イマジン」と「明日の神話」を膨らませてもらいました。

 2人のギヴァーが知覚した音と色で,私が思った音と色は,イマジンと明日の神話だ。

<音>
 中学3年生の冬の朝,ラジオからはジョン・レノンが凶弾に倒れたというニュースとともにスターティング・オヴァーが繰り返し流れていた。
 私は,小学6年生の時に友人の影響でハードロックを聴き始め,ビートルズはイエスタデイくらいでジョン・レノンを聴いたことがなかった。
 当時の三大ギタリストは,ペイジ,クラプトン,ベックで,ビートルズ世代の少し後になる。
 皮肉にも,ジョン・レノンが亡くなったことで,イマジンと出会った。

 ジョン・レノンの穏やかな歌声は,力強く,心を揺さぶった。
 辞書を片手に,メッセージを受け取ろうとした。
 
 ジョン・レノンは,社会の枠を壊して,個を生かすことで,世界の平和を実現しようと言っている。
 ギヴァーの世界は,個を殺すことで,社会の調和を保ち,穏やかな世界を実現している。
 ここで言う,個とは,個性,個人の意思,個の命だ。
 一見,平和に見える生活は,記憶とともに,彼らから思考を奪い取った。
 個の幸せを犠牲にする世界の幸せには,嘘がある。
 ジョン・レノンは,音楽によって,個の幸せを実現する社会を実現しようとしていたと思う。

<色>
 「明日の神話」は長年行方不明になり,およそ40年の歳月を経て,2008年,渋谷に恒久設置された。
 水爆実験による第五福竜丸の被爆を題材にしているこの絵は,現代の社会と重ねてみる人もいる。
 著しい文明の発達に対して,科学技術に対する無知,文化の停滞により,人類は文明を正しく使うことができない。
 岡本太郎の赤は激しく,力強い。
 「明日の神話」では,破壊の力がさく裂した瞬間に,それと拮抗する激しさ,力強さで人間が,誇りを持って,明日の世界を創っていく姿を感じることができる。
 人類の愚かさとともに,人類の崇高な力強さを感じる。
 ギヴァーの世界とジョナスの自由を求める行動だ。
 人は,どのような状況でも,世界を変える力を持っているのだ。

 私にとって,イマジン,明日の神話が明日を変える力だ。

あなたにとっての「明日を変える力」は何ですか?


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