『司馬遼太郎の風景』を継続して読んでいます。
70年代から90年代にかけては、司馬さんの本はほとんど読んでいました。
亡くなってからは、読んでいませんでした。
このシリーズは、NHKが『街道をゆく』を映像でシリーズ化したときの副産物です。
司馬さんを引用しながら、書き手の想いを込めて綴っているので、司馬さん本人の作品ではありません。
最初に読んだのは、『司馬遼太郎の風景 1 時空の旅人』でしたが、次に8「愛蘭土紀行」と5「オランダ紀行」を読みました。
オランダ紀行には、「日本が江戸時代を通じてオランダとつながっていたことの幸せ」以外に、オランダは「自分たちで作り出した国家」であり、「世界で最初に市民が誕生した国」であることを司馬さんは繰り返し語っていました。
私のオランダとのつながりも紹介します。
80年代の中ごろからの付き合いですが、その社会の成熟度は、北欧の数カ国が匹敵するぐらいで、英語圏の国々や他のヨーロッパの国々も及ばない気がしています。
以下は、私が80年代から90年代にかけて関わっていた国際交流・協力の分野でオランダと日本の状況を比較したものです。
上の比較を踏まえて、日本の各地域で取り組むべき国際交流・国際協力のあり方を、以下のように提案しました。
●継続的なもの・多くの人を巻き込むことができるもの
(喜ばれない、理解されない、評価されないという状況を打開して
いくために、市民や職員が得をしたと思えるような情報を提供し
たり、出会いのきっかけをつくる)
↓
●オランダの事例に学ぶ (=特に、日本に紹介したいもの)
①担当者のレベルの研修(プロ意識とそれを裏付ける能力が
身につくような)
②ターゲット・アプローチ(対象および目的やテーマを明確にし
た上での事業計画および実施の方法)
③フォローアップ (事業をやりっぱなしにしないために)
④3~5年ぐらいの期限を区切っての計画(イベントでは変わっ
ていかない。
年間計画で位置づけることはもちろんだが、フォローアップと
人間関係がよくなることで、変わっていく/効果が表れるまで
には時間がかかる。)
↓
●まず、できること/やるべきこととして (つまり上記の①。②~④は、
①の中に含めることができる)
多くの人を巻き込むことができ、効果のある継続的な事業を企画、
実施できる人、行政や民間や個々のボランティアの間をつなぐことが
できる人(ファシリテーター)の養成。どんな資質と能力が求められる
かというと・・・・
以上の比較、およびそれに基づいて作られた提案は、行政一般、教育、環境、福祉等の分野はもちろん、企業まで参考になるのではないでしょうか?
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