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2011年11月14日月曜日

オランダ紀行

『司馬遼太郎の風景』を継続して読んでいます。

 70年代から90年代にかけては、司馬さんの本はほとんど読んでいました。
 亡くなってからは、読んでいませんでした。

 このシリーズは、NHKが『街道をゆく』を映像でシリーズ化したときの副産物です。
 司馬さんを引用しながら、書き手の想いを込めて綴っているので、司馬さん本人の作品ではありません。
 最初に読んだのは、『司馬遼太郎の風景 1 時空の旅人』でしたが、次に8「愛蘭土紀行」と5「オランダ紀行」を読みました。

 オランダ紀行には、「日本が江戸時代を通じてオランダとつながっていたことの幸せ」以外に、オランダは「自分たちで作り出した国家」であり、「世界で最初に市民が誕生した国」であることを司馬さんは繰り返し語っていました。

 私のオランダとのつながりも紹介します。
 80年代の中ごろからの付き合いですが、その社会の成熟度は、北欧の数カ国が匹敵するぐらいで、英語圏の国々や他のヨーロッパの国々も及ばない気がしています。

 以下は、私が80年代から90年代にかけて関わっていた国際交流・協力の分野でオランダと日本の状況を比較したものです。



 上の比較を踏まえて、日本の各地域で取り組むべき国際交流・国際協力のあり方を、以下のように提案しました。

  ●継続的なもの・多くの人を巻き込むことができるもの
    (喜ばれない、理解されない、評価されないという状況を打開して
     いくために、市民や職員が得をしたと思えるような情報を提供し
     たり、出会いのきっかけをつくる)

            ↓

  ●オランダの事例に学ぶ (=特に、日本に紹介したいもの)

     ①担当者のレベルの研修(プロ意識とそれを裏付ける能力が
       身につくような)
     ②ターゲット・アプローチ(対象および目的やテーマを明確にし
       た上での事業計画および実施の方法)
     ③フォローアップ (事業をやりっぱなしにしないために)
     ④3~5年ぐらいの期限を区切っての計画(イベントでは変わっ
       ていかない。                  
       年間計画で位置づけることはもちろんだが、フォローアップと
       人間関係がよくなることで、変わっていく/効果が表れるまで
       には時間がかかる。)

            ↓
  ●まず、できること/やるべきこととして (つまり上記の①。②~④は、
    ①の中に含めることができる)
   多くの人を巻き込むことができ、効果のある継続的な事業を企画、
        実施できる人、行政や民間や個々のボランティアの間をつなぐことが
        できる人(ファシリテーター)の養成。どんな資質と能力が求められる
        かというと・・・・ 

 以上の比較、およびそれに基づいて作られた提案は、行政一般、教育、環境、福祉等の分野はもちろん、企業まで参考になるのではないでしょうか?

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