それを指摘してくれている大江健三郎さんの発言。
(いままさに国会で話されていることですが・・・・どういう言葉を使うかで、その人の考えていることが透けて見えてきてしまう、ということだと思います。)
大江: たとえば、発表されている自民党の憲法改訂素案なるものを見て、細かいけれどたいへん気になることがあります。
第13条で、現行憲法では「個人として尊重される」とあるところが、「人として尊重される」と変えられている。「個人」と一般化・抽象化された「人」とでは、まったく意味合いが違います。この1文字の削除を思いついた人は、とても頭のいい、悪い人です(笑)。
大江: 不戦の「制度」なら、人類はギリシャ以来ずっと持ち続けてきました。しかし同時に、戦争も続けてきた。大事なのは制度ではなく、不戦の「精神」なのです。
もし、集団的自衛権が、議会を経ない閣議決定による解釈改憲で認められてしまうようなことになったら、不戦の精神と民主主義という戦後精神の柱が、ふたつながら否定されてしまうのではないか。そういう危惧を、僕は持っています。
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