★本ブログへのご意見・ご感想などは giverprojectjapan@gmail.com までどうぞ。


2014年10月21日火曜日

『なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか』3



3回目は、人道主義、市民が主役、適正規模がテーマです。

73 慈愛心と人道主義が社会の原理

28 市民がつくり出すエネルギー  機器を世界に売る



52 必要ない無駄に経費をかける必要はない。信頼関係で成り立っている国。スケール

 この旅をする人の多さは、私自身、東南アジアや南太平洋を旅している時に、北欧やオランダ人の多さには驚いた記憶がありました(もう、30~40年前の話ですが)。
  日本人やアメリカ人と違って、よく世界を見ていると思いました。ほとんど若い人たちでした。

2014年10月17日金曜日

『なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか』 2



2回目は、日本には希薄にしか(表面的にしか)存在しない民主主義について、です。
『ギヴァー』のコミュニティは、この点についてはどうなんでしょうか?

31 民主主義と国民の幸福度は比例する
32~34
(コピーをクリックすると拡大します)



84 地方自治なくして民主主義国家はありえない
    中央政府になびかない国民性 ~ 日本は残念ながら逆?
87~88




92~94 封建時代が生きている日本

2014年10月16日木曜日

『なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか』



 サブタイトルは、「どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか」で、著者のケンジ・ステファン・スズキさんは、日本からデンマークに移住した人。



80年代の半ばからオランダやスウェーデンとコンタクトを取るようになって、これらの北欧の国々がアメリカなどもはるかに及ばない成熟社会を形成していることか、と感心していたのですが・・・・その根拠になっているいくつかの理由を説明してくれています。

 すべてが、日本(と『ギヴァー』のコミュニティ)を見る鏡みたいなものです。

1回目は、教育について、です。

21 デンマークの学校教育
       (コピーをクリックすると拡大で読めます。)

22 することがこわいからです。デンマークで教育を受けた人たちは、仮に失敗したとしても、その本人をとがめる心性を持っていません。失敗をとがめる以上に、なぜ失敗したか、その過程を分析して対策を練り、新しい方法や制度を生み出していくことに努力を傾注していきます。

67 「サバドー」という素敵なモラトリウム
 自分の知らない世間を知りたい、未知の体験をしてみたいという気質はデンマーク人の若者たちの間に受け継がれています。一定の年齢になった若者が国内外を放浪して社会経験を積むという伝統がデンマークにはあります。
 もともとはキリスト教の安息日サッバスから来た言葉とされていますが、たとえば高校を卒業した学生が、大学や専門学校に進学する前の半年間とか1年間、あるいはそれ以上の期間を、定職に就かず、大学にも行かずアルバイトで生活費を稼ぎながら、国内外でさまざまな社会体験をするのです。
 先ほども紹介しましたが、デンマークには日本のような大学入学の試験制度がなく、高等学校の卒業資格(成績)がそのまま大学への入学資格になっていますから、卒業資格さえ持っていれば
68 

2014年10月14日火曜日

『無のグローバル化』ジョージ・リッツァ



iiix  日本語版序文

                   (コピーをクリックすると拡大します)

4 社会、とりわけ消費社会は、ますます無によって特徴づけられている。ここでいう「無」は特有な実質的内容を相対的に欠いており、概して中央で構想され、管理される社会形態を指す。

6 クレジットカードはほとんど、あるいはまったく無である。

15 存在と無の連続体の4つの主要な下位類型(およびその例) 表 ★ コピー



16 映画による例証:  『ストーカー』(One hour photo) ~ 必見!!

38 存在と無の連続体とその5つの下位連続体  表 ★ コピー



276 無および無の蔓延の肯定的側面 ~ 利点があるから普及している!!
   ・       かなり安価である
   ・       利便性
   ・       効率的
   ・       とてつもない豊饒

278 無の蔓延の否定的側面

と、以上は本の内容紹介でしたが、『ギヴァー』のコミュニティには、クレジットカードやファーストフードはないのに、無が蔓延している感じがします。 
それは、人間の関係性が希薄だからでしょうか? 経済活動が存在しないからでしょうか? それとも、魅惑させるものが存在しないからでしょうか? 誰にも主体性というものがないからでしょうか?

2014年10月13日月曜日

『マクドナルド化と日本』G. リッツァ



16 マクドナル化の4つの原理


            (コピーをクリックすると拡大します)

 36 これらは、どちらかというと便利で、ポジティブな面。
   一方、徹底化されていくと逆に合理性の非合理性という面が出てくる。
   これが5つ目のマクドナルド化現象の特徴。ネガティブな面。
   ここでは、非人間的、反人間的な面が出てくる。
   人間が、オートメーションの上に乗って動いているような形で、非常に表層的な人のつながりとか人間関係の中で動かされていく。道路の混雑。環境破壊など、波及的な非合理性の面が出てくる。

2014年10月9日木曜日

『アグルーカの行方』


『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』角幡唯介著を読みました。
知っている人がほとんどのブッククラブで取り上げられた本ということで。
また、冒険物は結構好き、ということもあって。

それにしても、乗組員全員を救出した同じイギリスのシャクルトンとは、まるで逆さまです。

ちなみに、アグルーカとはエスキモーの言葉で足幅が広い人という意味で、からだの大きな白人のことを指しているようです。

『ギヴァー』と関連するところは、





このドキュメントは、フランクリン隊が絶滅した後を実際旅した記録です。
よくやるな~、の一言です。

2014年10月1日水曜日

『ギヴァー』と関連のある本 105



エリン・キーン著の新刊『理解するってどういうこと?』です。

「理解するってどういうこと」なのかを教育現場という状況の中で、徹底的に迫る努力をしているのがこの本なわけ(扱われている理解の種類=各章の内容は、以下の通り)ですが、それは『ギヴァー』も同じではないかと思うのです。


究極的には、理解してしまったら、アクションしかないわけで・・・・
でも、通常の生活も、ましてや教育では、そこまで期待しないでいいのでしょうか?

日本では、アクションを起こすことは政治的ということで葬り去り、まったく期待しないことが教育と捉えられている節があります。
学校や大学にいるときに、その練習をしませんから、卒業してからもできないままが続いてしまっている気がします。

ギヴァーのコミュニティでは、ジョナスが極めて特殊な存在であるのと同じように、日本社会においても、自分で考えて、理解と判断をベースに行動を起こせる人は極めて稀な存在であり続けるのでしょうか?

この理解することと行動すること以外に、『理解するってどういうこと?』で繰り返し強調されることには、以下のようなものが含まれます。
     メンターないしモデルの大切さ ~ いいモデル(見本)やメンターの存在でこそ、理解が促進され、行動も起こせる!! 学校にも、社会にも欠落しているのが日本であり、『ギヴァー』のコミュニティ?? モデルを示す立場にいる人は、どのような生活を送ることが求められているのか?
     中世の暗黒時代と同じような教育をやり続けることから脱して、知的好奇心旺盛なルネサンス人を育てることの大切さ
     ありきたりの答えよりも、問いの大切さ ~ いい質問というか、ラディカルな質問が満載の本です。質問からしか、行動は起きないのではないかと思うぐらい。ちなみに、日本の本でいい質問を見かけることはないと思いませんか? 学校や大学と同じで、「質問社会」ではなく「答え社会」になっているんじゃないでしょうか。
     理解したり、考えたり、もがいたりするために、どういう接し方や問いかけ方/話し方が求められているのか
など、『ギヴァー』との接点で考えさせられることは多様に、しかも具体的にあります。
(これらについては、RW&WW便りのブログフェイスブックで紹介していきますので覗いてください。)

 以下は、出版社が作ってくれたチラシです。



一言でいうと、日本の教育をよくしたいという強い思いで、山元隆春さん(広島大学)と訳しました。

そのために、量的に500ページ以上/4千円ぐらいになってしまう本を、かなりコンパクトにして、448ページ/2200円+税に抑えました。★

しかも、この値段が訳者に直接注文していただくと、さらに安くなります。なんと、2割引(税込み)1900円です。これだけの内容の教育書を、こんな料金で買えることは、これまでにも、これからもないと思います。
 ちなみに、送料は、1冊 350円、2冊 460円、3冊~9冊 一律500円、10冊以上 無料です。

 注文は、名前、住所、電話番号、冊数を書いて、toUnderstand.jp@gmail.comにお送りください。

 この本の中でも繰り返し紹介されている「理解のための7つの方法」(=①関連づける、②質問する、③イメージを描く、④推測する、⑤何が大切かを見極める、⑥解釈する、⑦修正しながら意味を捉える)を使ってぜひ読んでいただき、感想や実際にやってみようと思ったことなどをお聞かせください。


★ なぜ、こんな値段が実現したのか? 
最初は上下2冊の分冊で、それぞれ2千円ぐらいで、とも思いました。しかし、分けられる内容かという議論があり、1冊でいくことになりました。次は、値段の問題です。私自身、これまでに2200円以上の本は出したことがありません。それ以上の本は、本だと思っていないところがあります。自分で買いませんから。そこで、山元さんと決断しました。2年間で初版が売れなかったら、売れ残りは買い取るという条件にして、値段を下げてもらう、です。
ということで、ぜひ本の紹介・普及にご協力ください。よろしくお願いします。
  (自分が買う代わりに、図書館や友人・知人に購入してもらうことも含めて、です。)