タイトルは、『たった一つを変えるだけ』
何を変えるか?
一人ひとりが質問できるようにすることです。
「問い」「問うこと」「質問すること」は、このブログで繰り返し扱ってきました。
『ギヴァー』の大切なテーマだと思っているので。
このことに興味を持ち始めたのは、1986年に『ワールド・スタディーズ』(サイモン・フィッシャー&デイヴィッド・ヒックス著)に出会ったときです。あまりにもいいので、訳して出してしまいました。(今回の本と同じように!)
その中に、
「教
育の鍵は、知識よりむしろ『問いかけること』です・・・(中略)・・・ワールド・スタディーズが目指すのは、学びかたを学ぶ力、問題を解決する力、自分の
価値観を自覚する力、自分で選択できる力です。これは、ひとえに『問いかけ』に、単に質問するだけでなく、子どもたちが自分で疑問点を洗いだし、答を見つ
けていけるようにすることにかかっています。『問いかけ』は、情報が目まぐるしく移り変わる今日の世界では、私たち教師が子どもたちに提供できる最良のも
のと言えましょう」(15ページ)
と書いてありました。
今でもそこに書いてある大切さは薄れていないと思いますし、そのまま『たった一つを変えるだけ』にも流れている考え方です。(このことが、私が『ギヴァー』への興味を持たせた根底にあったのかもしれません。)
本は、学校で教師が生徒たちにどのように「質問づくり」ができるように教えたらよいかを、わかりやすく書いていますが、この方法を開発した二人の著者は、もともとはまちづくり/コミュニティづくりが専門です(いまでも、その活動が中心です)。
二人の経歴は、以下の通りです。
●ダン・ロスステイン ~ ルースとThe
Right Question Instituteの
共同代表。長年、対象としていた人びとから学び、そのノウハウをコミュニティ・オーガナイザーや都市計画家として、より効果的な市民参加や民主的な社会シ
ステムの構築に応用してきた。全米各地だけでなく、イスラエルでも仕事をしたことがある。ハーバード大学およびハーバード大学教育大学院(博士号取得)
卒。http://rightquestion.org/
●ルース・サンタナ ~ 生活保護を受けて家族を育て、工場労働者として働き、そして学校に戻って卒業し、大学・大学院(Springfield College)
で学び、自分自身の体験をモデルとして、多くの人と共有する活動を展開している。対象がどんな人でも(教育のレベルや所得などが)、見事なぐらいにニーズ
に合わせて対応できるのが特技。今は母校で教えてもいる。25年ほど前に、当時ルースが住んでいたマサチューセッツ州のローレンス市で市の都市計画担当職
員であったダンと住民代表として出会った。
◆
本文から、教育の転換とよりよい社会づくりに欠かせない「質問づくり」について書かれた一節を紹介します。
学校教育での取り組みは、彼らにとっては12~3年前からのことで、それ以前は(いまでも!)、成人・社会・社員教育やコミュニティづくりで使っています。アプローチは、まったく同じです。
『ギヴァー』のコミュニティも(ということは、ニホンも?)、質問することを忘れた社会です。過去を知ったジョナスだけが、質問をし、そして自分なりの答も見出して、行動に移しました。私たちも、ジョナスに見習わなければいけないと思います。この本を参考にしながら・・・
★
本は、9月4日の発売でした。
でも、私を通すと、税込み価格が2592円ですが、著者(訳者)割引で税・送料共込みで2200円です。ご希望の方は、名前と住所と電話番号をpro.workshop@gmail.com にお知らせください。
お近くの図書館でリクエストを出して読んでいただくという方法もありますので、ぜひ民主的な社会づくりのためにご協力よろしくお願いします。
でも、私を通すと、税込み価格が2592円ですが、著者(訳者)割引で税・送料共込みで2200円です。ご希望の方は、名前と住所と電話番号をpro.workshop@gmail.com にお知らせください。
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