アラン・セイについては、
https://thegiverisreborn.blogspot.com/2012/03/blog-post.html で紹介したことがありますが、もっと直接的な関係を、都丸さんが教えてくれました。
1994年、セイがカルデコット賞を受賞した折、同じく児童文学者のロイス・ローリーがニューベリー賞を受賞したため、お互いに自作に署名をして交換した。ローリーが日本語で署名をしたために二人は驚くべき発見をした。ローリーはリッチモンド大学のスピーチでその経緯を次のように語っている。
アレン・セイはなぜ私が日本語で署名できるかを訊ね、私は答えました。
「11、12、13歳の時に日本に住んでいたのよ。」
「それって何年?」
「1948年、49年、50年。私は1937年生まれなの。」
「僕も。同い年なんだね。どこに住んでたの?」
「東京。」
「僕も。東京のどこ?」
「渋谷。」
「僕も!どこの学校へ行ってたの?」
「目黒。毎日バスで通ってたの。」
「僕は渋谷にある学校に行ってたんだ。」
「渋谷に学校があったの覚えてるわ。自転車に乗ってよく通り過ぎてたから。」
「(沈黙)…あの緑色の自転車に乗ってたの、君?」
何と言うことでしょう、こんなつながりがあったとは!!!
これは、
からの引用です。
実際に、これが語られたというリッチモンド大学でのスピーチも確認しました。
http://amytaramasso.com/authorstudy/pdfs/Richmond_Speech.pdf の23~24ページにありました。
同じ時と場所を、東京の渋谷で共有していたというのは奇遇です。
なぜ、彼女のスピーチでセイとの関係に触れていたのかというと、スピーチのテーマと関係していたのです。“In what way are we connected to one another?”(私たちは、どのようにつながり合っているのか?)
なお、スピーチのメインテーマは、“How do we
know what questions to ask?”( 私たちは、どんな質問をすればいいのかを、どう知ることができるのか?)でした。
そして、スピーチの最後は次のように締めくくられていました。
I feel very
strongly that we should question our own beliefs and rethink our values every
single day, with open minds and open hearts. We should ask ourselves again and
again how we are connected to each other. And we should teach our children to
do so, and not to turn away.
私は、自分の信念を問い直したり、自分の価値観を考え直したりすることを、偏見なく心を開いて毎日行う必要があると強く思っています。私たちはどのようにつながり合っているのかを繰り返し問う必要があるのです。そして、私たちはそれを子どもたちに教える必要があり、それから逃げてはなりません。
この彼女のスピーチの最後の部分は、まさに『ギヴァー』を通して彼女が読者に伝えたかったメッセージそのものであり、そして、https://thegiverisreborn.blogspot.com/2011/04/blog-post.html に書いたこととも同じと言えます。
0 件のコメント:
コメントを投稿