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2011年2月13日日曜日

マッチ・メイカー

 私が無料購読しているニュースレターの一つに、アメリカの読み・書き事情を報じてくれているものがあります。その最新号は、消えゆく本屋さんが巻頭記事のテーマでした。

 書店が受難時代に入っているのは、日本もアメリカも変わりないようです(おそらく、アメリカの方が先をいっていると思います)。

 そこで生き残っている本屋さんの特徴を見ると、お客さんと本のマッチングができる店員(この記事の中では、あえて「キュレーター」を使っている)の存在をあげています。本屋さんは、アマゾンなどの通信販売や、本という媒体なしの電子書籍とすでに競合関係にあります。
 そんな中で、単に品揃えの多さでは太刀打ちできなくなりつつあるというわけです。
 個々のお客さん(本の読者)と、その人たちが求めている本とをうまくマッチングさせてあげることができる、単なる店員以上の「キュレーター」が必要だと。

 キュレーターは、「欧米の博物館(美術館含む)、図書館、公文書館のような資料蓄積型文化施設において、施設の収集する資料に関する鑑定や研究を行い、学術的専門知識をもって業務の管理監督を行う専門職、管理職を指す」(ウィキペディア)ですが、ここでのイメージは「マッチ・メイカー」です。
 ということは、それぞれの本について詳しい情報を持っていることは当然なのですが、お客の読書に関連する情報ももっていることも必要不可欠になる気がします。

 大阪に絵本バーがあるそうです。そこの店長は絵本が大好きで、絵本を介した出会いの場を作りたくてバーを開いたそうです。お客さんには、その日の気分等に応じて、200~300冊ある絵本のストックの中から選んで、お客さんに飲み物と一緒に渡して読んでもらうというスペースです。そして、その絵本についてお客さん同士、お客さんと店長や店員の間で話が盛り上がります。

 そういうマッチ・メイカーやキュレーターがいるところには、人は集まる、というわけです。

 そんなことを考えていると、教室で教えている先生たちは、まさにマッチ・メイカーでありキュレーターだろうし、親も多分にその役割を担っている部分があるだろうし、そして『ギヴァー』のテーマでもあるような気がした次第です。

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