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2013年7月2日火曜日

『シークレット・カメラ』



メンデル・グロスマンという人が、ナチが作った「ユダヤ人隔離居住区ルージ・ゲットー」の実態を世界に知らしめるために撮った写真の一部を紹介している写真集(40ページ)。
フランク・ダバ・スミスという人が、あたかも自分が撮った写真であるかごとく、適切な(しかも簡潔な)文章を添えてくれている。訳者は、落合恵子さん。

すごいインパクトのある本。究極のメッセージを含んだ本。
コルチャック先生や、フランクルの『夜と霧』や、絵本の『白バラはどこに』などに匹敵します。

これを読んで、『ギヴァー』との関連で考えたことは、ギヴァーのコミュニティも、そして日本も見えない「有刺鉄線」や塀を張り巡らせているのではないかということ。
しかも、日本の方がより巧妙に。中にいること自体気づきにくい形で。
たとえば、原発。そして学校。会社も? 
原発は、津波(=人災)で「希望の星」ではないことがすでに暴露されてしまいました。
使用済み燃料の処理に関しては、依然として灰色というか、真っ黒のままですし。
しかし、学校の「有刺鉄線」や塀に気づいている人は、まだ極めて少ないのが現状です。それと、基本的には同じ構造で、会社を含めたすべての組織が存在している気がします。これらの「有刺鉄線」や塀は見えない分、手ごわいです。
そして、それらを維持する制度としての選挙であり、戦闘機などです。



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