パブロ・カザルスの第2弾です。(出典は、『パブロ・カザルス 喜びと悲しみ』アルバート・E・カーン著。数字は、ページ数です。)
7 私はこの前の誕生日に93歳を迎えた・・・人が仕事を止めずに、周囲の世界にある美しいものを吸収しつづけるならば、年齢を重ねることが必ずしも老人になることでないことがわかるのだ。少なくとも、普通の常識的な意味で年をとることにはならない。私は多くのことに今までこれほど感激したこともないし、人生は私にとっていよいよ魅力的なものになっている。
10 仕事をしていれば人は年をとらない。そういうわけで、私も仕事を止めることなど夢にも考えることはできない。引退という言葉は今も将来も、私には縁がないし、私にはそんなことは思いも寄らぬ考えである・・・精神の続く限りは。私の仕事は私の人生である。仕事を離して人生を考えることはできない。いわば引退なるものは、私には棺桶に片足を入れることなのだ。仕事をし、倦むことのない人は決して年をとらない。仕事と価値のあることに興味をもつことが不老長寿の最高の妙薬である。日ごとに私は生まれかわる。
年を取るにつけ、こういう言葉が身にしみます。
果たして、カザルスの言葉をうらやましいととるか、当たり前ととるか、それともかわいそうに、ととるか?
最初の人にとっては、定年は極めて残酷なものかもしれません。
それとも「ハッピー・リタイアメント」でしょうか?
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