『100万回生きたねこ』です。かいた人は、佐野洋子。
この絵本、娘がたしか2~3歳ぐらいの時に好きで、何回も読まされ、そのうちに私が好きになってしまい、子どもが生まれた家族に、この絵本をやたらとプレゼントしていた時期が2年ぐらい続きました。
でも、いま読んでみると、これってオメデタイ本でしょうか?
物語は、100万回生きて、100万回死んだねこのお話。
100万人の飼い主たちは、ねこが死んだ時に泣きましたが、ねこは1回も泣きませんでした。
ちなみに、ねこは飼い主たちも、飼い主が関係することも、すべて嫌いでした。
そして、ある時、飼い主のいない野良猫になりました。そして、自分が何よりも好きなねこに。
しかし、自分を無視する白いうつくしいねこに会って、そのねこを好きになり、家族をつくりました。
そして、その白ねこが死んだ時に、はじめて泣きました。100万回も。(今までの分、すべてを?)
ねこは、白いねこの隣で、静かに動かなくなりました。
ねこは もう、けっして生きかえりませんでした。
これは、愛の本? それとも、死の本? 両方?
子どもが好きな理由と、大人が好きな理由と、高齢者が好きな理由とは違うでしょうか?
それとも同じでしょうか?
『ギヴァー』の世界には、愛はありません。泣くということもないのだと思います。
しかし、死は確実にあります。
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