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2014年12月28日日曜日

脱藩者としてのジョナス

『日本文化へのまなざし ~ 司馬遼太郎記念講演会より』の中で、山折哲雄さんは「脱藩の思想と現代」というタイトルで章を書いています。というか、講演会で話されたようです。焦点を当てていたのは、『菜の花の沖』の主人公の高田屋嘉兵衛です。

山折さんは、高田屋嘉兵衛を内部告白者の先駆者と捉えていて、「いじめを考えるということが、日本の社会の本質を考えることにつながり、日本の社会を形成してきた組織の原理そのものの基盤を考えることにつながるのではないか...これから内部告発者たちが新しい創造的なエネルギーを噴出させて脱藩すること。そのことによってしか、社会の変革はもたらされないのかもしれません」と言い切っています。

これって、『ギヴァー』の中のジョナスの役割そのものと思えませんか?

山折さんは、『菜の花の沖』という作品の中で、その大切さを予言的に問題提起していた司馬さんはすごい、と言っています(192~219ページ)。

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