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2015年5月17日日曜日

『来年があるさ』ドリス・カーンズ・グッドウィン著



 主には、1950年代の野球史、アメリカ史(主には、ロックヴィルセンターの自分が住んでいた通りであるサウザード・アヴェニューを中心に)、自分史、家族史の4分野のストーリーが織りなす本書は、とてもよく書けている。『リンカーン』などの著作があるプロの歴史学者だから? コミュニティの大切さがヒシヒシと伝わってくる本!!(そこが、『ギヴァー』との関連で、本書を位置づけた理由だったような気がします。もう一つは、歴史の捉え方かな? 事実=起きたことと真実は違う!!)

ちなみに、タイトルの「来年もあるさ」は、毎年いいところまではいくけれど、なかなかワールド・チャンピョンになれないドジャーズのファンが、自分たちに言い聞かせ続けた言葉。

 1949年から57年までの少女時代に、ブロックリン・ドジャーズのファンで、スコアブックをつけ続ける。

 左の数字は、ページ数です。

73 アメリカン・ドリーム「夢のマイホーム」でブロックリンから郊外(ロックヴィルセンター)に引っ越す。
77 母の読み聞かせから、突然本が読めるようになる。
163 アメリカという国の歴史の真実(それは、表面的な歴史とは、まったく異なる!)を知るのは、小学校段階ではなく、ずっと後でいい??
328 自分とは? 私の人生は、なつかしい場所となつかしい人たちの織りなした記録の網に、しっかりとからみついている。私の家族、私のブロック(近所)、私の教会、私のチーム、私の町、私の国 ~ どれもこれもが、私自身の定義の一部だ。
  私はただのドリス・ヘレン・カーンズではない。カトリック信者であり、サウザード・アヴェニューの住人であり、ドジャースファンであり、ロックヴィルセンターの少女なのだ。
  何もかもみごとなほど整然としている時代だった。しかし、物事にはやがて変化が訪れる。変化が訪れたとき、私自身も変わる。
  とても濃密な近所づきあい。
329~330 地域社会の崩壊 ~ 1950年代後半から
352~365 人種差別に目覚める。きっかけは、アーカンソー・リトルロック事件(1957年9月4日)
  国とリーダーの違いにも目覚める。
379 3階の屋根裏部屋で、「家族の記録」を発見 = 父の家族の次々の死の記録

1 件のコメント:

  1. 時代はちょっと違いますが、同じ地域を舞台にした絵本を思いだしました。

    『おおきななみ ブルックリン物語』バーバラ・クーニー/さく

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