写真家・幡野広志さんは、2017年に多発性骨髄腫という血液のガンを発症し、医師からあと3年の余命を宣告されました。その後の2019年に書かれたのが『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』です。
以下は、『ギヴァー』との関連でとったメモです。(左側の数字は、本のページ数)
38 「助けて」と言えることは、強い。
身近な誰かを信じることができず、自分のことさえ信じることができていない人間の態度・・・として「助けて」が言えない。
57 たくさん(の息子)の写真を撮って、たくさん(の息子)の文章を書きとめて、「お父さんは優くんのことをこんなに愛していたんだよ」という記録を残し、記憶を残していこう。 ~ 最初は、なぜ自分のではないと思ったが、撮っている人や書いている人が自ずと表れる! ギヴァーのコミュニティーにもない視点!! 記憶自体を消し去っているのですから。
115 「ぼくは写真のことしかわからないけど、なにかをやるときの技術って、全然たいした問題じゃないですよ。技術が上がるっていうのは、ただ「失敗の回数が減る」というだけのことですから。大事なのは、自分が好きなこと、自分が選んだことを、もっとわがままになってやるっていう、それだけだと思います」 ~ これは、ギヴァーのコミュニティーでも、日本全体でも、丸ごと抜け落ちていること。後者においては、学校教育でも、社会全体でも、クリティカルな思考の大切さ(それは、「批判的思考力」ではなく、「大切なものを選び出す力であり、大切でないものは排除する力」!)が理解されていないので。
136 家族とは、「与えられるもの」ではなく、「選ぶもの」なのだ。 ~ これも、ギヴァーのコミュニティーでも、日本でも、受け入れられていない部分!
146 NASAの(家族の)定義は明確だ。
①
配偶者
②
子ども
③
子どもの配偶者
までが、「直系家族」なのだ。父親も、母親も、きょうだいも、含まれない。血がつながっているはずの彼らは、みな「拡大家族」に分類されているのだ。 ~ 日本でこうなるまでに、あと何十年?? ギヴァーのコミュニティーにおける家族は、①と②のみ。
153 「血のつながりよりも大事なものがある」と考えないと、親や子どもは自立「親離れと子離れ」の機会を奪われたままだ。「直系家族」としてはじまる親子の関係は、どこかで「拡大家族」に落ち着くべきなのだ。
182 安楽死は、おおきく3つに分けられる。
ひとつは「積極的安楽死」だ。オランダやベルギーではこの方法が採用されている。 ~ ギヴァーのコミュニティーでも!!
ふたつ目が「自殺ほう助」だ。スイスで採用。
そして最後のひとつが、「尊厳死」だ。尊厳死とは、延命措置を控えたり、やめる行為」を指す。「消極的安楽死」とも呼ばれる尊厳死は、日本の医療現場でも認められている。
192 スイスやオランダで安楽死を選択している人たちの多くは、自分の人生やその最期について、十分な満足感をもって亡くなっていくのだという。「これ以上生きていたくない」という消極的な理由から安楽死を選んでいるのではなく、「この状態のまま、いまのわたしのまま、最期を迎えたい」という肯定的な理由から安楽死を選ぶのだ。ぼくは・・・自分が自分であるうちに、満足感をもって最期を迎えたいのだ。 ~ これも、ギヴァーのコミュニティーの「リリース」と近いのでは?
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