★本ブログへのご意見・ご感想などは giverprojectjapan@gmail.com までどうぞ。


2010年3月3日水曜日

『ギヴァー』と関連のある本 15

今日紹介する本は、長谷川眞理子著の『生き物をめぐる4つの「なぜ」』(集英社新書)です。

ラジオ番組で、長谷川さんがダーウィンのことを紹介していて、『ダーウィンの足跡を訪ねて』を図書館から借りてきたのがきっかけです。

前者の「まえがき」で、長谷川さんは以下のように書いています。

 私は生き物が大好きで、これまで、動物の行動の研究をしてきました。でも、小さいころから生き物が好きでも、「生物学」というのは、長らくおもしろくない学問だと思っていました。なにしろ、動物や植物の各部の名前、消化酵素の名前、体内での反応の名前、細胞の中の微細な構造の名前、神経系の名前、地球上の各地の生態系の名前・・・名前、名前、名前ばっかり、覚えることばっかりです! この感じは、今でも少しも変わらないようで、高校生の多くは、生物は暗記科目と思っています。
 進化は、私たちが生き物に対して抱く「なぜ?」という疑問に答えてくれるのです。高校までの生物の教科書に決定的に欠けているのは、この「なぜ?」という疑問ではないでしょうか。教科書のどこを見ても、なぜそうなっているのだろう? という根本的な疑問に答えてくれる記述はありません。「こうなっている」という記述があるのみです。そういうわけで、生物学は様々な名称の羅列となり、全体を貫く理論のない、単なる暗記科目と思えてしまうのです。
 実際、生き物を見ていると、「なぜ?」という疑問が限りなく湧いてきます。


確か、『ギヴァー』が描かれているコミュニティは生き物がいなくなっていた世界でした。

そして、私たちも小学校から「なぜ?」なしの「正解」だけの授業を理科に限らず、ほとんどすべての教科で教えられ続けますから、疑問・質問がもてなくなってしまいます。

こんなことをしていていいんでしょうか?

「長老」たち★に改善を任せても何も変わらないことは、『ギヴァー』の中でも明らかですから、ジョナスのように気がついた人、一人ひとりが行動を起こさない限りは私たちの世界でも何も変わらないことは明白のようです。

★ 私たちの社会で「長老」たちに相当するのは、誰でしょうか?

2010年2月28日日曜日

中江有里さん 第3弾

1月13日と26日に紹介したNHK「週刊ブックレビュー」の司会者の一人の中江有里さんが、またご自身のブログで『ギヴァー』を紹介してくれていました。

中江さんは、根っから本が好きな人なんですね。

そして、「良い本はみんなに口コミしていこう。そして読みたい本があったら、人から情報を得よう」と、とても前向きな人でもあります。

2010年2月27日土曜日

「無関心」から行動へ で思い出した本            = 『ギヴァー』と関連のある本 14

私がなんと23年前に訳して出した本です。

タイトルは、『地域からの国際化』(チャドウィック・アルジャー著、日本評論社)です。残念ながら、絶版です。

その7ページに、以下のような図が載っています。

見えにくいかもしれませんが、「知識の欠如」「不参加」「知る必要の欠如」「教育の欠如」が、無関心の悪循環を形成しているというのです。

これから逆に、「興味・関心の好循環」を考えることができるのではないでしょうか。

もう一つ、私が大事にし続けている図があります(同じく19ページ)。


ある意味では、当然のことなのですが、「活動や仕事」をよくするためには、「研究」と「評価」が切り離せないということであり、こちらもサイクルのように位置づけていればいいということです。

この本、書店では入手できませんから、ぜひ図書館で借りて読んでみてください。

グローバルとローカルを結びつけることがテーマの本です。

2010年2月26日金曜日

「無関心」から行動へ

岩手のTさんからのメールです。


「ギヴァー」の感想遅くなって申し訳ありません。
本はもう少し早い時期に読み終わったのですが
感想を送るのがだいぶ遅れてしまったことを
お詫びします。

ほんとうにすごい本、というのが一番の感想です。

毎日少しずつ読んだのですが、
読めば読むほど惹かれていきました。
自分がその世界の住人になっているような
不思議な感覚がしました。

私がこの本の中から感じたのは「無関心」ということです。
都合のいいことだけを共有し合うという生き方は
実際にいろんなところで存在しています。
それが、人間関係をうまくつないでいくコツだと
思いこまされて、嫌な部分には目をつぶっている。
これも操作されているということになるのでしょうか?

そうはいっても、その世界からたった一人で一歩を
踏み出す勇気はなかなか出てこないものです。

だけど、誰かのためならできるのかもしれません。
誰かの命のためなら自分の命をかけても、一歩を
踏み出せるのかもしれません。

そんな風に考えると、本当は、誰でも持っているの
かもしれませんね。そういう勇気を。
ただきっかけがつかめないだけなんでしょうね。

その勇気をいつ出すかなんですよね。


本当にいろいろ考えさせられました。
ずっと心に残る本だと思います。

こんなに素敵な本を届けてくださって、ほんとうに
ありがとうございました。

2010年2月25日木曜日

『ギヴァー』と関連のある本 13

今日、紹介するのは阿部謹也の「世間」に関連する本です。

彼は、中世のドイツ史というかヨーロッパ史が専門の人と思われていますが、歴史の捉え方というか社会史の捉え方が普通の歴史家とはまったく違っています。

亡くなる前の15~20年ぐらいは、日本の「世間」をテーマにした本や文章を多数書いていました。私たち日本人は「社会」に住んでいるのではなくて、「世間」に住み続けているというのです。
大学の教授たちの「社会」などはその典型であり、もちろん、会社も役所も学校もです。もちろん、政治もマスコミもです。そうなると、ほぼ全部としか言いようがありません。

私にとっては『ハーメルンの笛吹き男』以来のファンでした。ぜひ、読んでみてください。

2010年2月22日月曜日

姉妹でギヴァーにはまってくれました

Hさんからのメールです。


私の大切な友人 かなこさんが、しっかりギバーにはまってくれまして、嬉しいことに私から2冊、お買い上げ。
一冊を地元に住む妹さんに送ったそうで、その感想が届いたとのメールをいただきました。
許可をいただきましたので紹介しますね。
ギバーには国境も、年齢の境目もない!
相変わらず汐入の行きつけの本屋には平積みされてました。外国文学で。

<妹 けいこ 21歳>
読み終わったよ

最初のあたりの家族の様子を読んでいて、理想のようでどこかずっと気持ち悪いなぁと思ってた。後になるにつれてその気持ち悪さの原因がでてきて納得したよ。

読み終わって思ったことは、社会にとっての幸せと個人にとっての幸せは必ずしも一致しないし、そもそも何を幸せとするんだろう?と思わず考えてしまったよ…

読み終わった後にすごく余韻が残る作品だね

<姉 かなこ 30歳>
マジ感想メール
ありがと!

同感。
私は、途中、気持ち悪くて、気持ち悪くて、でも、やめられなくて・・・
そして
最後、ハッピーエンドとも、そうでないとも読みとれるあの感じに・・・
というわけで
私の余韻は
もっとわかりやすく
ハッピーエンドにして!
という感想でした。

・・・アメリカで大ベストセラーなんだそうで、続編があと2冊出てるんだって。
続編は訳されていないそうで、日本でギバーがもっと売れて、続編を一刻も早く読みたい、と切に願っているところです。
だから、ぜひ、けいこも、周りの人に薦めてみて。
その本、ボロになるまで貸し出ししてよし!

<妹 けいこ>
本当にもう少し最後で救われて欲しいよね

この3部作がどうやって終わってるのかすごく気になる
あらすじを読むと他のコミュニティーはまた違う価値観をもとにした規則があるみたいだし

私も友達に薦めてみるね
本を送ってくれてありがとう

2010年2月20日土曜日

『ギヴァー』という切り口で物事を見続ける!

ここ1ヶ月半ほど、『ギヴァー』の視点で物事を見続けています。
読んでいる本については、特にです。
『ギヴァー』に関連する本を紹介するためもありますが、どうもそれが習慣になってしまっているようです。(いいことなのか、悪いことなのか、よくわかりませんが。)

しかし、物事を見る視点として、こういう切り口があるというのは、おもしろいもんです。
もちろん、あまりたくさんそういう切り口をもっているとシンドイですが。
私の場合、ここ10年ぐらい引きずっている切り口として、「読み」「書き」「コミュニケーション」「Inquiry(探究)」「組織の中の学び」「組織改革・改善」などがあります。「コミュニケーション」や「コミュニティづくり・まちづくり」は30年以上かな?