3.11が近づいています。 明治以来3度目の開国に匹敵する大きな変革の時(チャンス)とも言われましたが、残念ながら、そうはならないようです。
3.11の天災の部分は別にしても、人災(原発事故)に関しては、次々にその対応や準備の甘さが明るみに出てきています。「安全神話」が覆いつくしていましたから、事故などが起こるという前提自体が考えられていなかったわけです。
今の首相は、「福島の復興なくして、日本の復興なし」と声高に繰り返していますが、福島を中心に原発による/放射能による大きな被害を克服する道筋はまったくと言っていいほどついていません。関係者たちは、まだ「安全神話」の呪縛から解かれていないかのようです。(震災復興の方も、上のほうの役所が足枷になっているようです。しっかり復興や元に戻ることのさらに上をいく発展が求められる/可能な部分はたくさんあるというのに、です。なかなか実現できないのは、下のことと関連します。)
根本的な問題が「構造」にあるからです。
それは、日本社会を覆いつくしていると言ってほぼ間違いないでしょう。
具体的には、以下のような構図に象徴されます。
AIJ、社保庁OB会社と顧問契約 人脈を通じ営業 (朝日新聞・ネット版)
旧社会保険庁OBを通したAIJの勧誘例
これに、大手証券会社なども絡んでいたようですから、まさに構造的な問題です。 ごく少数の関係者=身内が甘い汁を吸えれば、コツコツと年金用の基金を積み立てている一人ひとりの社員や従業員が結果的にどんな目に会おうと関係ない、というわけです。
未来への視点のかけらもありませんから、常にその場しのぎです。50代、60代、70代の人たちに、次の世代、次の次の世代、次の次の次の世代・・・・のことに想いを馳せ、かつアクションを起こせる人は極めて稀です。(やるべきことというか、価値のあることは、ほとんどそれしかないというのに!)
極めて危ないことがわかっている原子力発電所、元金も戻せないような投資、テストを武器に生徒や学生の学びのレベルを低く押さえる学校・大学教育、的確な情報が流せないマスコミ等々、してはいけないことが残念ながら横行しています。
これらたくさんのおかしい部分を修正・改善する努力なしに、「がんばろう、(東)日本!」だけでは、できあがるものは前と同じで「見た目はいい」かもしれませんが、実態は極めて「もろく、かつ危険」ものであることは明らかです。
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