2012年5月2日水曜日
『風の星』
『ギヴァー』と関連のある本 81で、ライアル・ワトソンの『水の惑星』を紹介してから、ライアル・ワトソンの本をほぼ全部読み尽くそうとしています。それだけの価値がある本ばかりだからです。(なかなか思うようなスピードで読めていませんが、個別に紹介する価値のあるものは、またこのブログに載せたいと思っています。)
その間、たまたまなのですが、新宮晋の『風の星』という絵本を手にしました。
まるでライアル・ワトソンの『水の惑星』の「風」版といえる内容なのです。(絵本ですから、扱える内容は自ずと限られますが、きれいな絵と詩で極めてシンプルに、しかし奥深く風について、そして地球について想いを馳せさせてくれる本です。それに対して、『水の惑星』はきれいな写真と魅力的な文章で構成されています。)★
それで、新宮さんの本を全部借りてきました。
すべてに貫かれているのは、徹底的な観察です。
『キッピスの訪ねた地球』(たくさんのふしぎ)は、宇宙人の視点から見た地球が紹介されています。
『小さな池の中』『くも』『いちご』『じゃぐちをあけると』はどれも、小さなものの中に宇宙が存在するということ。
『いちご』に推薦の言葉を書いている今江祥智さんは、以下のように書いています。
「いちご好きでは人後におちるつもりのわたしでしたが、新宮さんの絵本を見て、こちらはただ、食いしん坊からのいちご好きだったにすぎない気持ちにさせられ、しょんぼりしてしまいました。・・・いわゆる科学絵本によくある、知識ばかり押しつけて発見がないやつとは逆に、一つの小宇宙を発見する喜びにあふれたこの一冊に拍手します」
他の本にも同じことが、そしてライアル・ワトソンの『水の惑星』にも同じことが言えます。
『ギヴァー』の中で描かれているコミュニティには、『キッピスの訪ねた地球』で描かれているシーンがひょっとしたら一つもないのでは、と思ってしまいました。
★ そういえば、まだ読めていませんがライアル・ワトソンは『風の博物誌』というタイトルの本も書いています。
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