前回との関連で、読むことの「メンター」「よき先輩」としての教師についてです。
78 本のある生活を豊かなものにし、子どもたちに命を吹き込む最良の方法は、教師自身が本との関わりを深め、教師自身の本を読む生活に息を吹き込むことです。本の世界に浸ったり、気になりながらもベッドの横にある小さなテーブルに埃をかぶったままの本を取り出したり、新聞を読んだり、6歳のときに大好きだった絵本を見つけ出したりしましょう。
日本の教育にもっとも欠落していることの一つが、この見本ないしモデルの存在です。子どもたちが真似したいと思える教師の存在です。
それは、プロである必要はありません。子どもたちよりは「少しは先を歩み続けている」存在です。学校に入る前の親たちが、その役割を見事に果たしているように。
見本やモデルになることをまったく考えずに、教科書をカバーすることしか考えないのでは、子どもたちにとって魅力に感じられる存在にはなれません。
教師自身が楽しい、おもしろい、ワクワクしていることでないと、子どもたちに伝わることは「退屈なもの」「カバーしないといけないもの」というメッセージだけです。子どもたちが心底取り組めるものになるはずがありません。
このことは国語の読むことだけに限定されません。すべての教科で言えてしまいます。
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