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2012年7月1日日曜日

ローズマリーの存在

ローズマリーは、ジョナスの前任者の女の子の名前です。
 実際に、本には登場しない存在です。
記憶としてのみ登場します。(ギヴァーの中に残る記憶として。そうでした、ギヴァーは記憶を消し去りたくても、消せないなのでした! レシーヴァーに伝えない限りは。)
コミュニティの中ではその名前を使うことも、存在を偲ぶことも許されません。

しかし、ローズマリーが死を選ぶというアクションがあったればこその今回のジョナスのアクションとも言えます。

もちろん、それがギヴァーにも大きな影響を与えました。
ジョナスに対して、ローズマリーがしたことと同じことはさせられないというプレッシャーもあったでしょうし、また、ギヴァーに「自分の娘で、彼女のために自分はここに残る義務がある」と言わせたのですから。

そして、それまでの歴代のギヴァーとレシーヴァーたちが考えたこともなかったことを、この二人は起こしてしまったという意味でも。

ある意味では、生きてこの世にある人(ジョナスにとっては、父や母やリリーやガールフレンドのフィオナや友だちのアッシャーなど)よりも、すでにこの世にない、会ったこともない人との絆のほうが深い場合もあり得るということか、大切にすべき場合もあるということでしょうか?

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