★本ブログへのご意見・ご感想などは giverprojectjapan@gmail.com までどうぞ。


2014年9月28日日曜日

ジャンクフード第2弾



ジャンクフードで追ってみました。

ファーストフードというか、ジャンクフードを代表するマクドナルドに関連した3つの国の情報です。

●アメリカ
https://www.youtube.com/watch?v=N2diPZOtty0
http://blog.goo.ne.jp/satoko1964jp/e/38ffda29a8317d0da044707897ca5c37
http://nara.areablog.jp/blog/1000007112/p10360872c.html

●イギリス
ロンドン・グリンピース
http://www.mcspotlight.org/campaigns/current/wwwmd-us.pdf
McLibel trial   
http://eow.alc.co.jp/search?q=McLibel+trial
https://www.youtube.com/watch?v=sBpbaVJo9gE

●フランス
『地球は売り物じゃない ~ ジャンクフードと闘う農民たち』ジョゼ・ボヴェ&フランスワ・デュフール著
  この本では、「生産性至上主義の農業」ではなく「農的農業」の10原則も提唱されています。


少なくとも、同種の動きは日本では見つけられませんでした。もし、ご存知の方はぜひ教えてください。

ジョナスのコミュニティでは、食事は各家庭に宅配されています。(夕食だけ?)
どんな食事が届けられているのかはイメージがつきません。(映画では観られるかな?)
それらの食材がどこで作られ、そしてどのようにどこで料理されているのかも本では描かれていません。でも、気候がないというか、コントロールされているんだから、工場のようなところで生産されていることは想像がつきます。
昼食は、学校や人数が多い職場ではカフェテリアでとっており、少ないところは夕食と同じで宅配サービスかな、と思います。
朝食は、どうしてるのかな?
いずれにしても、どうもスローフード的なイメージよりは、ファーストフードに近いイメージはあります。画一的な。バラエティーは期待できないだろうなと。バラエティは、家で料理するから出るんであって、弁当サービスではいいところ2~3種類ですから。

2014年9月26日金曜日

『エコノミック・ヒットマン』と『ファーストフードが世界を食いつくす』



『エコノミック・ヒットマン ~ 途上国を食い物にするアメリカ』 ジョン・パーキンズ著★

『ファーストフードが世界を食いつくす』 エリック・シュローサー著
を読みました。

前者は、大なり小なり、日本も同じことをしています。というか、アメリカが築いた枠組みの中で同じように動いています。

後者は、前者と同じく、極めて危険な構造であることが浮き彫りにされています。
たとえば、人工香料、スタッフの使い捨て(最低賃金、高い離職率)、危険な食肉処理工場、アメリカでは公立学校の食堂(民営化によってファーストフードが提供している。)、病原菌(大腸菌O-157)、肥満帝国など、問題山積みです。

こんな問題は、ジョナスのコミュニティでは抱えていないのか、と思ってしまいましたし、80年代の初頭に出た『ジャンク・フード―国際消費者運動の新しい波』A・ファザール著も思い出しました。(その後、下火になっていた感じ!)

後者の問題は、コンビニ、ファミレス、ネット販売などにもつながっている気がします。

そして、両方ともスケールが人間の規模をはるかに超えた次元で起きている問題です。
グローバルには、なかなか太刀打ちできません。(国でさえ、スケールが大きすぎるぐらい。)

でも、そういう問題に対してですら、要求と非買というアクションは起こせることが紹介されています。

ジョナスが、コミュニティを相手にアクションを起こしたように。


★ 著者が、この暴露本を書く最大のきっかけになったのは、2001年の9.11でした。私はあの惨事が起きたときに、スウェーデンにいました。そして、スウェーデンの結構多くの人たちは、「起きて当然」という感想を持っていたのに驚いたことを記憶しています。要するに、「あれだけ世界中で悪いことをしている国なんだから」というわけです。それに対して、日本やアメリカでは、情報統制が効いているからなのか、一般人はそういうふうには理解していません。さすが、世界を草の根レベルで見ている人が多い国だな~と違いを見せつけられました。

2014年9月17日水曜日

死について考えるよう意識改革を



先日の敬老の日のニュースは、急激に高齢者が増えている実態を明らかにしていました。それは心から祝うべきである一方、同時に老人ホームの実態を知るにつけ、歓んでばかりはいられない事実もあります。ほとんど、「死を待つ家」化しているという実態です。

そういう中での、以下のような発言なわけです。

東京都世田谷区の特別養護老人ホーム「芦花ホーム」の石飛幸三医師は16日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、終末期の高齢者の延命治療のあり方について意見を述べた。
   老衰で死期が近い高齢者にとって、「過剰な延命治療は苦痛と なる場合がある。中止するという選択肢もありうる」と指摘。自身も、迷いながら治療に当たってきた経験を語り、「自然な最期を迎えるにはどうすればよいか 家族で議論することが必要。これまで直視してこなかった『死』について考えるよう、国民の意識を改革していくべきだ」と語った。

まだ、「老衰で死期が近い」状態=「過剰な延命治療」のみに言及した発言と捉えた方がいいぐらいかもしれません。『ギヴァー』のリリースは、それをさらに進めて「尊厳死」的な位置づけですから(それも、自分がまだ動ける間の)。今後は、後者を含めた「死」のあり方が問われることはまちがいないでしょう。老人ホーム=「死を待つ家」のままにしておく限りは。

2014年9月10日水曜日

シリーズ第3弾『メッセンジャー』出版!



『ギヴァー』シリーズの第3弾『メッセンジャー 緑の森の使者』(ロイス・ローリー/島津やよい 訳)が、いよいよ出版されます。

以下は、出版社からのチラシです。


相互扶助の平和な〈村〉にしのびよる不吉な影とは?
人類の行く末を映しだす壮大な四部作、待望の第三弾!

〈ギヴァー・シリーズ〉第三弾です。本書は、このシリーズが三部作だった八年のあいだ、完結作として周知されていました(現在はもう一作加わり、四部作となっています)。その座にふさわしい、とてもドラマティックな傑作です。
物語の主人公は、第二弾『ギャザリング・ブルー』でも活躍したやんちゃ坊主・マティ(幼少時の名はマット)。一五歳くらいに成長し、相互扶助の平和な〈村〉で暮らしています。夢は、伝言や使い走りの仕事を担う〈メッセンジャー〉になること。マティも、ジョナスやキラのように不思議な力をもっています。でも、彼自身はまだそれに気づきはじめたばかりです。
あるとき、〈トレード〉と呼ばれる風習が不可解な高まりを見せ、〈村〉とその外に広がる〈森〉に不吉な変化が生じます。〈森〉をよく知るマティは、事態を打開するため旅に出ます。前二作の登場人物が出会い、「力」をめぐる壮大なドラマがいったん輪を閉じます。
前二作と同じように、本書もまた「子どもの未来」を主題としています。そしてこの主題に、「交換」あるいは「犠牲」をめぐる重たい問いが絡みます。人や村や町や国は、強くなりたい、ほかより優位に立ちたいと願うとき、ひきかえにそれ以外の価値を諦めなければならないのでしょうか。かりにそうだとして、どちらの価値を尊ぶかを決めるのはだれなのでしょうか。
物語の舞台である〈村〉の悲惨は、「強面(こわもて)国家」のそれと重なって見えます。安倍首相を筆頭とするタカ派は、強い国にしよう、国民を守るために若者が体を張れ、と言いつのっています。この度しがたい愚考に抗うには、まずはわたしたちがめいめい、「だれかの命や幸福を犠牲にしなければ得られない強さや豊かさなど、要らない」と言うしかありません。マティの「旅」は、わたしたちにそう呼びかけているように思います。(しまづ・やよい
915日刊行予定
232頁 税抜本体価1500円

以上は、新評論のチラシをコピーしました。


◆ 特別注文受付
ギヴァーの協力者には、前回のギャザリング・ブルーに続いて、特別価格でご提供できます。

● 5冊以上は単価1200円(税、送料込み)、24冊は1400円(同前)、
● 1冊は送料だけサービス(つまりAmazon等と同じ)の1620円です。

購入を申し込まれる方は、
1) 書名 と 冊数
2) お名前
3) お届け先住所
4) 電話番号
を明記の上、giverprojectjapan@gmail.com へお送りください。

上記の値段は、『ギヴァー』と『ギャザリング・ブルー』にも適用されますので、追加注文される方は、ぜひどうぞ。

2014年9月3日水曜日

1年サイクルで回っている教育は、すごく気持ち悪い



みなさんは、6月のサッカー・ワールドカップは見られましたか?
私は、1週目以降は、ネットのゴールシーンだけになってしまいました。とくに、日本のゲームはひどかったです。とても、見られる代物ではありませんでした! なぜ、そんなことになってしまったのかを分析した記事を読みました。

私が、日本の教育が陥ってしまっている「穴」と同じかな~、と思ってしまったので紹介することにしました。ということは、社会全体ということです。何せ、教育だけがおかしい、ということはなく、教育/学校は縮図でしかありませんから。それもかなり濃密な。
以下の部分だけ読んでも、そういう気、しませんか?★

***

事務的に4年サイクルで回っている感じがすごく気持ち悪い。協会だって、検証はしていると思うけど、それがどう生かされているのか、というのがちょっと不透明な印象を受ける。
――それは、監督や選手だけでなく、協会も見られていますよ、評価されていますよ、という風潮が日本の場合はないからでしょうね。
杉山 ないよね。
浅田 結果、(メディアは)無理にでも話題を転換してしまおうとする。そういう体質というか、雰囲気は、常に厳しい目を向けなくてもいい、という状況をどんどん膨らませてしまっている。
自分たちの本当の実力を見失っていたというのはあるでしょうね。選手だけでなく、準備する側の協会のスタッフとかも、感覚が少し狂ってしまったんだと思う。第一、コンディションが万全だったとしても、コロンビアに勝てる力があったのか、というと甚(はなは)だ疑問。自分たちの実力を見誤っていたことも含めて、コンディションうんぬんで結果が出なかった、と語るのはナンセンスでしょ。

結局、日本は技術、戦術に走り過ぎてしまって(要するに「自分たちのサッカー」)、何か大事なモノを置き忘れてしまっているような気がした。それがないと、いくらいい戦術を持っていても勝てないんですけどね。ブラジル大会では、それがよりクローズアップされた大会だったんで。

  全文は、http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/jfootball/2014/08/20/post_703/index.php

いかがでしたでしょうか?

「ギヴァー」の社会も、評価なしでサイクルを回しているのかな?
その結果が、ジョナスが脱出しないといけない状況だったのかな?

★ もちろん、学年が1年ごとに上がっていくことを批判しているのではありません。あまりにも振り返り/検証/評価なしに、毎年同じことが繰り返されることに対してです。

2014年9月1日月曜日

『華氏451度』 ②



 前回の続きです。

 薬  人間の動物的な自然な「欲」と薬

薬で促さないと自然体では欲が薄くなってしまった世界『華氏451度』

 『華氏451度』では、モンターグの妻、ミルドレッドが睡眠薬を常用しています。さらに、物事をすぐに忘れてしまうミルドレッドが、睡眠剤一瓶(30錠)を全て飲み干してしまったらしく、モンターグは慌てて緊急病院に電話。そして訪れたのは、「作業員」

 白衣の男は、全くの無関心で、機械を操作している。特殊の光学帽をかぶり、胃液を吸い上げては、患者の内奥をのぞきこむ。<眼>に何が映ったか?白衣 の男は何も言わない。見てはいるはずだが、<眼>が見ているものを、彼は見ていないのだ。(もう一つの機械は)患者の体液を残らず吸い上げ、新しい血 液に置き換える。
 モンターグ「君たち二人とも、医者ではないようだな。緊急病院は、なぜ医者をよこさなかった?」
 作業員「冗談じゃありませんぜ」「われわれはこんな患者を一晩に、九人から十人は扱っているんでさ。」
 モンターグ「なにもかも、わからなくなった。」彼もまた、睡眠剤を一錠、舌の上にのせて、溶けるのを待った。

 睡眠剤は、「幸せな眠り」「安穏の中の眠り」(睡眠欲)を忘れてしまった人々を「眠り」へと引きずり込んでくれる。

人間の「欲」を薬で無理矢理抑える世界『ギヴァー』

 『ギヴァー』では、性欲を薬で抑えていた。ジョナスが「熱望」と表現し、両親に「高揚」と言い換えられた


 この世界はおかしい!と気づく(視野が広がる)きっかけ

『華氏451度』
 クラリス「あんたは幸福なの?」
 モンターグ「幸福かだって?ばかばかしい!」 かれは笑うのをやめた。

 フェイバー「なぜ書物は重要であるか、その理由をご存知かな?そこにはものの本質が示されておるのです。われわれがものの本質を知らなくなってから久しい。では、本質とは何か。それはものの核心を意味する。」

『ギヴァー』
 ジョナスが<レシーバー>に任命される。
 ジョナスが色の認識を取り戻す。
 ギヴァー「われわれは多くのものを制御することに成功した。しかしその代償に、別のものを捨てざるを得なかったのだ。」
 「捨てちゃいけなかったんだ!」ジョナスはひつうな声で叫んだ。

とここまで両書を読み返して
『ギヴァー』も書物は市民には禁じられていたことに気がついた。

なんて似ているんだろう。
最後は違うコミュニティに逃げ込むところまで似てる。
まだまだあるけど、きりがないからやめます。
さらに、『ギャザリング・ブルー』にもかかわってくるし
でも『ギャザリング・ブルー』も再読したくなりました。

               『八つの息』ギムホンソック