『ギヴァー』シリーズの第3弾『メッセンジャー 緑の森の使者』(ロイス・ローリー/島津やよい
訳)が、いよいよ出版されます。
以下は、出版社からのチラシです。
相互扶助の平和な〈村〉にしのびよる不吉な影とは?
人類の行く末を映しだす壮大な四部作、待望の第三弾!
〈ギヴァー・シリーズ〉第三弾です。本書は、このシリーズが三部作だった八年のあいだ、完結作として周知されていました(現在はもう一作加わり、四部作となっています)。その座にふさわしい、とてもドラマティックな傑作です。
物語の主人公は、第二弾『ギャザリング・ブルー』でも活躍したやんちゃ坊主・マティ(幼少時の名はマット)。一五歳くらいに成長し、相互扶助の平和な〈村〉で暮らしています。夢は、伝言や使い走りの仕事を担う〈メッセンジャー〉になること。マティも、ジョナスやキラのように不思議な力をもっています。でも、彼自身はまだそれに気づきはじめたばかりです。
あるとき、〈トレード〉と呼ばれる風習が不可解な高まりを見せ、〈村〉とその外に広がる〈森〉に不吉な変化が生じます。〈森〉をよく知るマティは、事態を打開するため旅に出ます。前二作の登場人物が出会い、「力」をめぐる壮大なドラマがいったん輪を閉じます。
前二作と同じように、本書もまた「子どもの未来」を主題としています。そしてこの主題に、「交換」あるいは「犠牲」をめぐる重たい問いが絡みます。人や村や町や国は、強くなりたい、ほかより優位に立ちたいと願うとき、ひきかえにそれ以外の価値を諦めなければならないのでしょうか。かりにそうだとして、どちらの価値を尊ぶかを決めるのはだれなのでしょうか。
物語の舞台である〈村〉の悲惨は、「強面国家」のそれと重なって見えます。安倍首相を筆頭とするタカ派は、強い国にしよう、国民を守るために若者が体を張れ、と言いつのっています。この度しがたい愚考に抗うには、まずはわたしたちがめいめい、「だれかの命や幸福を犠牲にしなければ得られない強さや豊かさなど、要らない」と言うしかありません。マティの「旅」は、わたしたちにそう呼びかけているように思います。(しまづ・やよい)
9月15日刊行予定
以上は、新評論のチラシをコピーしました。
◆ 特別注文受付
ギヴァーの協力者には、前回のギャザリング・ブルーに続いて、特別価格でご提供できます。
● 5冊以上は単価1200円(税、送料込み)、2~4冊は1400円(同前)、
● 1冊は送料だけサービス(つまりAmazon等と同じ)の1620円です。
● 1冊は送料だけサービス(つまりAmazon等と同じ)の1620円です。
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4) 電話番号
上記の値段は、『ギヴァー』と『ギャザリング・ブルー』にも適用されますので、追加注文される方は、ぜひどうぞ。
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