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2014年7月23日水曜日

朝鮮戦争、安保、そして高度成長が丸山さんの期待を阻む



丸山真男さんの4回目(最終回)です。

1945年秋に解放され、5年足らずのうちに、戻ってしまった!!!
と丸山さんは嘆いた。
丸山さんは、
日本の議会制民主主義が
朝鮮戦争を契機に危機に当面したと感じた。
多数派支配という日本の民主主義の伝統を
新たな観点から見直していく必要がある。
少数者の権利というところから
民主主義というものを組み替えていく必要がある。
能動的人民をどうやってつくっていくか
日本のおかれている現状の中で、どうやって新しい民主主義をつくっていくかを考えていた。

いまの日本で、「能動的人民」「新しい民主主義」を模索している人は、いったいどれだけいるのかな? 少なくとも、議員、官僚、マスコミ関係者の中には見当たらない?
『ギヴァー』のコミュニティも、この状況は同じ? そもそも、民主主義を志向していない?

民主主義は制度としてではなく、
プロセスとして
永遠の運動としてのみ現実的なのである。 → まったく、その通りだと思います。しかし、圧倒的多数の国民は、所得倍増計画=豊かな生活を選択。永遠の運動への参加を拒否!! それは、福島原発事故以降も変わらず。

丸山さんが1945年に講師として通った静岡県・三島市民大学の受講者が中心に、国や県や産業界を相手に、石油コンビーナート反対運動を起こし、実現した。

デモクラシーの考え方は、パートタイム政治参加です。 → スウェーデンなど北欧では十分にこのパートタイム政治でできている。スケールの違い?? 人間関係のつくり方の違い? 社会の成熟度の違い?
つまり大部分は職業政治家じゃない国民が
政治について最後の発言権を持つという考え方。 ~ 最初も、最後も、まったく発言権を持っていない日本!
アマチュアが政治なんか関係ねえやということになったら
民主主義はおしまいです。  ~ この「おしまいの状態」が、ひょっとしたら最初から? 住民運動/反対運動は、少なくとも議会制民主主義じゃない!
少しの時間をかけて職業政治家を監視しないといけない → マスコミの役割だが、日本では政治家や官僚、場合によっては産業界と「癒着」
やっかいなんです。
やっかいなことによって、デモクラシーは成り立つ。そういう政治の仕組みなんです。

高度成長は決まったレールの上を進むだけ。
民主主義は多様な選択肢がある。 ← その選択肢が提供できない日本の政治(民主主義)。ひょっとしたら、最初から提供するつもりもない? 統治する側に、そういう意識はないでしょう。そうなると、国民のサイドの意識が問われる、ということ。オランダあたりも含めた北欧等の国民と社会の成熟度から学べることは???

結局、戦後日本にあったのは、経済成長だけで、政治の進歩はまったく見られなかった? 政治の進歩のために政治家になっている人は一人もいないから?? しくみが、それを可能にするものになっていないから? 参加の制度というよりは、あくまでも統治の制度として機能している??

丸山さんから学んだこと:
● 他者感覚=他者への共感の大切さ
● 自分は正しいと思っていることを相対化すること

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