『木を植えた男』(ジャン・ジオノ作、あすなろ書房)です。
この絵本が出たころ読んだ(というよりは「目を通した」)のですが、今回は『ギヴァー』を読んでいたので、まったく読み方が違いました。今回は、フレデリック・バックの絵のすごさも伝わってきました。
木を植えた男は、子どもと妻を亡くした後、荒涼とした土地に移り住み、その地を緑に変えるために、何十年もひたすら木を植え続けました。地域の再生のために。水も戻ってきました。そして、誰に知られることなく、養老院で生涯を閉じました。
それに対して、ジョナスは家族を見放す形でコミュニティを飛び出すことで、木も、水も、鳥も、雪もある<よそ>にたどり着きました。ゲイブリエルだけを連れて。
アプローチは異なりますが、自分の信じることを貫く強い意志が共通点です。そして自分よりも他者/コミュニティのことを考えた行為であるという点も。
両方に、荒廃の象徴としての戦争も登場します。人々の無関心・無表情的な部分も。
『木を植えた男』の中のミツバチは何を象徴しているのでしょうか?
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