『ギヴァー』協力者のSさんが、送ってくれました。
ミタリ・パーキンスの『リキシャガール』についてです。
男性が外で働き、女性は家のことを行うのが当たり前になっているバングラデシュの社会。(この本の中ではそのように書かれている。)
父親は、リキシャという乗り物にお客を乗せることで家族を養っている。
しかし、たくさん働いているにもかかわらず、その日暮らしがやっとの状況。
子どもは女の子が二人なので、父親の仕事を手伝うことができない。
長女のナイマが得意なことは、アルポナという模様をかくことなのだが、
絵が得意なだけでは、家族を助けることはできない。
「女の子のできることといえば、料理、そうじ、せんたく、そしてかざりつけです。お金をかせげるような仕事は、させてもらえないのです。」25〜26ページ
となりのサリームは男の子で、父親のリキシャの仕事を手伝っている。
「ナイマは女の子じゃないか。女の子は家にいて、お母さんをてつだうもんだろ。男はお父さんといっしょに働いて、金をかせぐ。そういうもんだよ。」32ページ
ナイマは考える。自分が父を助けることはできないかと。
「わたしが男の子に生まれてたらなあ。そしたら、お金をかせげるのに。ほんのちょっとでも助けになるのに!」29ページ
考え続けたナイマはある行動に出るのだが・・・
この物語が『ギヴァ―』と重なると感じた点は、
人々の価値観が固定化した社会の中で生きる少女が、自らの信念に基づいた行動をとることによって運命を切りひらいていくところ。
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