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2020年12月31日木曜日

「倒産確率」を公表することで「危機をチャンスに!」

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20200916-OYT1T50259/?from=yhd

経営破綻したホテルや旅館の再生で知られる星野リゾートの星野佳路代表へのインタビュー記事。  

    

公表したのは、会社の施策に共感を持ってもらい、自分が何をすべきかしっかり考え、動いてほしいからです。      

今回のように旅行需要が全国、全世界で同時に弱まってしまうのは初めての経験です。とはいえ、ワクチンが開発されれば解決するわけで、出口が見えている危機も珍しい。あと1、2年、長くて3年と見込んでいます。      

コロナ危機を克服できれば、特に若い社員にとって大きな自信、貴重な経験になるはずです。だからこそ、倒産確率も含めて会社の動きをきちんと知ってもらう必要がある。ゲーム感覚を取り入れ、危機を楽しんで乗り越えてほしいという思いもあります。 

    

「あと1、2年、長くて3年」 ~ 政治家たちの時間の捉え方とは大分違います! 安倍さん、菅さん、小池さんたちは、東京オリンピックに固執し続けています。なぜ?? 時間を見る目がないのか? それとも・・・・

「ゲーム感覚」というのもいいです!!



2020年12月30日水曜日

コモン

先日、NHKのラジオを聞いていたら、「コロナ後へ ポスト資本主義を考える」というタイトルで斎藤幸平さん(大阪市立大学)へのインタビューをしていました。

 そこで彼が批判する(行きすぎた)資本主義に対するオルターナティブとして提示していたのは「コモン」への期待です。共有財産というか、共有された仕組みという意味です。(これは、司馬遼太郎さんがかなりこだわっていた概念でもあります! 特に、土地に対して。)それを土地だけでなく、多くの領域に広げていこうという考え方です。要するに、コモニズム/コミュニズムということになります。それを革命ではなく、領域・分野別に徐々に広げていこうという提案です。

 これを実現するためには、一人ひとりの市民というか、消費者が「未来を作る当事者になること」を意味します。残念ながら、そういう方法を今の日本の学校では(社会でも?)教えてくれていません!★

 それらを可能にするための本を、来年前半に数点出すべく準備をしています(タイトルは、いずれも仮題です!)。

・『私にも言いたいことがあります!』

・『歴史をする ~ 生徒をいかす教え方・学び方とその評価』

・『社会科ワークショップ ~ 自立した学び手を育てる教え方・学び方』

・『プロジェクト学習の教え方』

・『デザイン思考の教え方・学び方』

・『本をつくる子どもたち 〜 主体性、知性、社会性を引き出す言語教育』

などです★★。

 ある意味で、学校・教室や授業の中で日々行われていることは、社会の縮図です。社会で「従順・服従・忖度」が横行していれば、当然、学校・教室や授業の中でもその練習が日々行われていることを意味します。そこから巣立っていった人が官僚や企業マンの社会人となって、それを実践し続けます。両者は「入れ子状態」になっています。

 コモン的なアプローチを志向する際のもう一つのポイントは、「コモンズ(共有地)の悲劇」をどう阻止できるかという大きな問題です。共産主義に走った国々は、これに失敗したことが、彼らも資本主義に逆戻りせざるを得なかった(走らせた)最大の要因と言えます。それは、私たちがもっている「どうしようもない」とまで言えるかもしれない「いい加減さ」というか、「自分だけがよければ」という姿勢というか、真のレベルでのコミュニケーションの難しさ等をはらんだ問題と言えます。確実に、斎藤幸平さんが提唱する「コモン」の追求の際に遭遇する最大の問題になることは、はじめる前から分かっていることです!

 この問題を乗り越える方法を提供できた人は、これまでの人類の歴史の中で、誰かいたでしょうか? もしご存知なら、ぜひ教えてください。

 ひょっとしたら、私は『ギヴァー』の中にその解答があるかもしれないと思っています。

 最後になりましたが、私は斎藤幸平さんの『人新世の「資本論」』本は読んでいません。(おそらく、読む選択もしないでしょう!)一番参考になった(共鳴した?)書評は、アマゾンの☆しか付けなかったLess Than Usefulさんのものでした。


★ここでも、資本主義という枠組の中で「いい消費者」になるための教育しか行われていない、と言えます。この点に興味のある方には、『あなたの授業が子どもと世界を変える』と『教育のプロがすすめるイノベーション』がおすすめです。前者の中には、「生徒は誰もがつくり手 ― 消費することから、つくり出すことへの転換」や「もしストーリーが自分のものなら、その学びは学習者をエンパワーする」などの章が設けられています。

★★歴史や社会科以外の教科では、すでに『だれもが科学者になれる!』『教科書では学べない数学的思考』『イン・ザ・ミドル』をはじめhttps://sites.google.com/site/writingworkshopjp/teachers/osusumeで紹介している本(こちらは、主に国語)を通して、主体的/自立的に考えて行動できる教え方・学び方を提供しています。


2020年12月29日火曜日

自分の「声」=考えを出さ(せ)ない政治家? 

https://news.yahoo.co.jp/articles/7650e72a7541be6f5edb9ec2693334ee28b31705

 

このことは、日本のリーダー(たとえば、安倍さん、菅さん、小池さんなど)と、ドイツのメルケル首相やアメリカのクオモ・ニューヨーク州知事との比較で、すでに私たちは理解しています。

 

安倍さんは、菅さんよりははるかにマシかもしれませんが、「人に伝わるような話し方」ではありません。話している相手がどこにも存在しない話し方というか。自分に向けて話されているのではないので、言っていることのすべてが「空虚」でしかありません(よって、聞くに堪えない!!)。

 

菅さんや安倍さんのような人をつくらないための教育が必要です。

そのための本が2月中旬に出ます。

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784794811752


2020年12月27日日曜日

悪は滅びる、パンツのゴムは切れる!

私が小さい頃には、よく「こう」言ったものです。

それは、『鬼滅の刃』を観たり、読んだりする人たちも共感することのようです。

http://wwletter.blogspot.com/2020/12/blog-post_25.html

 

しかし、政治の世界だけは、「悪は滅びない、パンツのゴムも切れない」が続きます。

安倍さんは、みごとに「トカゲのしっぽ切り」で、「説明責任は果たした」と自画自賛のようです。

しかし、これではますます、政治と政治家に対する不信と無関心が助長されます(それこそが、政治家が望んでいること?!)

求めていることと、現実とがあまりにも乖離していますから!

(それは、日本だけではありません、アメリカのトランプも、ロシアのプーチンも、独裁的というか、やりたい放題が行われています。)

 

なぜでしょうか?

 

一つの確実な理由は、国の規模が大き過ぎることだと思います。

顔の見えない関係では、なんでもOKになってしまいます。言いたい放題になってしまいます。

それが、中規模国家の、北欧やオランダ等の民度が高い国々では起こりようがありません!

 

ましてや、人口がほぼ3500人と推定される「ギヴァー」のコミュニティーでは。

 

2020年11月24日火曜日

選択的夫婦別姓「賛成7割」、高齢男性に根強い「他の夫婦も同姓がいい」という価値観

https://news.yahoo.co.jp/articles/028e304846c8e5042a25caf59118639ce2dc7272

 

今朝、NHKラジオで、棚村教授へのインタビューを聞いていておもしろいことを言っていました。長年、内閣府は夫婦別姓に関するアンケート調査をしているようですが、その対象を意図的(?)に高年齢層を選んでいるそうです。逆に、20~30代は排除しているとか。出したい結果が最初から念頭にあり、それを出すための対象を選んでいることになります。アンケート調査とは、だいたいこんなものです。対象や質問項目で結果は簡単に操作できます。そのため、今回の記事で紹介されている調査では、年齢層と質問の仕方には殊の外、注意をしたそうです。

もう一つおもしろかったのは、女性地方議員の数や離婚数との夫婦別姓への賛成・反対との関係です。日本国内でも男中心社会が濃いところでは、反対派が若干多い傾向があったという結果が出ました。(このことは、国内だけでなく、世界的に見ても同じことが言えてしまうでしょう!)

 

 別姓に関しては、これまでこのブログで扱ってこなかったことが不思議なぐらいです。

『ギヴァー』のコミュニティーは、最初から夫婦同姓という発想自体がない気がします。家族をベースにしたお墓の概念自体も存在しないでしょう。配偶者も、子どもも、コミュニティーがマッチアップしているのですから。家族は、一定の時間を共にする単位でしかありません。血のつながりは一切ありません。家族名の存在すらないのでしょう。

2020年11月22日日曜日

小池都知事の「5つの小」動画

  上記のキーワードで検索すると、動画が見られます。

 コロナが拡大して行った緊急会見の内容です。

 

 これを、「ありがたい」と取るか?

 わかりやすくて、という意味です。

 それとも、小学生(幼稚園児?)じゃないんだから、もっと知的にやってよ、と取るか?

 都側が、都民のレベルをこの程度とみていると取るか?

 小池さんの報道人の親切さから出たものと取るか?

 それとも、単なる取り巻きのアイディアと取るか?

 小池さんの前任者(男)たちは間違っても、こんなことはしないと取るか?

 何も動かなかった国レベルよりはマシと取るか?

 (他に、考えられることはありますか?)

 

 ちなみに、私は最初の10秒ぐらいで見るのをやめました。見るに堪えられない内容ですから。

 

 いずれにしても、知事の記者会見の内容=日本の民主主義のレベル(実態)をあぶり出してしまっていることだけは確かです。

 ギヴァーのコミュニティーでは、このようなことはあり得ないです。顔が見える関係ですべてが行われていますから、こんなことをしたら、怒られてしまいます!

2020年11月20日金曜日

「私にとって民主主義はテクノロジー」

オードリー・タン氏が描く世界 民主主義再生へ道示す CIVIC×GOVテック(番外編)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66363840Y0A111C2I00000/
日本経済新聞 電子版 


 シビックハッカー(市民技術者)の象徴的人物といえば、台湾のIT大臣、オードリー・タンさん(39)の名があがる。日本では新型コロナウイルス禍におけるマスク在庫情報サイトの活用などで知られるが、タンさんの真価はITスキルだけにあるのではない。テックの明日と民主主義の未来――。それらを一つの思想として思い描き、社会に具現化しようとしている点にある。

 「みんなが善意を持てば世界は魔法のように良い場所になる――。私もそんなことを無邪気に信じているわけではない」。10月17日、オンラインで開かれたシビックテックのイベント「コード・フォー・ジャパン・サミット2020」の冒頭で、タンさんは日本のシビックハッカーたちにこう語りかけた。

 「それでも、デジタルスペースには好意の『足跡』を残すことができる。人々がネット上で貢献を続けることで、好意は分散型台帳のように消えない形で記録され、社会に信頼が蓄積されていく」 


 なかなか、日本も、ギヴァーのコミュニティーも、こういうタイプの人をいかす社会ではありませんが・・・・テクノロジー(IT)は、これまでとは違った可能性を提供してくれるかもしれません。それも、使い方次第だとは思いますが。

2020年11月18日水曜日

絵本『まざっちゃおう!』

 


 シンプルですが、とてもいいお話。

 『ギヴァー』のコミュニティーにも、日本にも、必要なことが書かれています!

 

 訳者の小栗左多里さんの一言を紹介します。

 

誰かと似ていたり、同じだったりすると「安心する」「うれしい」。じゃあ、その反対は「安心できない」でしょうか? わたしは、自分と違うものって「新鮮」「発見」「おもしろい」とよく感じます。だから、もっと知りたい。なかよくしたい。

世界は、自分と違うものの方が多いでしょう。違うものが混ざあうからこそ、新しいものも生まれやすい。そう考えれば、一歩近づく勇気になるかもしれません。

この絵本が、そんな気持ちへの助けになりますように。

2020年10月24日土曜日

セルフ・マネジメント能力に乏しいトランプ氏!?

 セルフ・マネジメントの大切さについて読んでいたら、以下のようなことが書いてありました。これを読んでいて思い出してしまったのが、過去数か月メディアを賑わせている人の一人がアメリカ大統領のトランプ氏です。この症状をもっともよく(悪く?)示している人として。

 What are typical school situations that show poor impulse control? Among the many are speaking out, interrupting classmates, quitting games, shoving in lines, cutting in front of others, jumping up from seats, asking questions about irrelevant topics, and displaying physical impulses and hyperactive behavior.

 セルフ・マネジメント(時間管理能力)はとても大切です。その対極に、衝動をうまくコントロールできない状態があります。そして、アメリカ人の半分が彼を国のリーダーとして選び続けるのですから、恐ろしいです。(民主主義がうまく機能していない現れと思いたいです!)

2020年10月10日土曜日

昨日のスマホがらみで

ホリエモンVS餃子店のマスク騒動、店主が憔悴しながら告白した「事の発端」

https://news.yahoo.co.jp/articles/ec99cd9c8f55cabd2f3b7f8bcf24d5174c1249c7?page=1

 

この場合、何に/どこに/誰に非があるのでしょうか?

 

起こった(起こり続けている)結果は、悲劇としか言いようがありません(それは、ホリエモンさんは意図していなかったと思いますが)。


こういう時には、どういう対処の仕方があり得るのでしょうか?

 

スマホの存在が世の中を良くしているのか、悪くしているのか・・・・この場合に限ってはいい面を探すことはなかなか難しそうです。それとも、こういう余波を振り撒くこと自体が、いい方向に向かっている兆候でしょうか??

 

天下のホリエモンさんが、主観でフェイスブックに投稿する以外に、いい解決法を見いだせなかったのでしょうか?

 

見いだせない場合は、あと2~3か月で発売される「関係修復のアプローチ」を紹介している『生徒指導をハックする』を参考にしてほしいです。かなり役立つ情報が満載ですから。



2020年10月9日金曜日

ギヴァーのコミュニティーにはテレビはあるか?

上の疑問は、

https://choiceliteracy.com/article/october-9-2020-coffee-shop-contemplation/

を読んで、ふと思ったことでした。

スマホやパソコンはどうでしょうか?

スマホはなさそうですが、家にはオンラインでつながる機器はありそうです。

でも、行政無線のようなのが鳴り響いていましたから、その使用頻度は高くない気がします。

テレビは確実にないです!

なにせ、人口が3500人前後なので、ニーズがありません。

 

その意味でも、スケール(規模)は極めて大事です。

 

もう8か月も猛威を振るっているコロナのようなパンデミックも、ギヴァーのコミュニティーのような閉鎖系のところまでは襲ってこない可能性も大です。

2020年9月23日水曜日

柚月裕子さんの本と『ギヴァー』との接点  

 柚月裕子さんの「佐方貞人」シリーズを読んで面白いので、他の本を読み始め、『慈雨』に出会いました。 

 『ギヴァー』との関連で見いだした一節を紹介します(数字は、ページ数です)。

133 人生は不条理なものだ。人は自分の意思とは関係なくこの世に生を享け、産み落とされる。人に、生まれる場所や時代の選択権はない。まして、親を選ぶことなどできない。生まれながらにして不幸を背負わされている者もいれば、誰の目から見ても幸福が約束された環境に生まれる者もいる。世は理不尽だ・・・・

 

173 「人生はお天気とおんなじ、晴れるときもあれば、ひどい嵐のときもある。それは、お大尽さまも、私みたいな田舎の年寄りもおんなじ。人の力じゃどうにもできんけんね。ほんでね、ずっと晴れとっても、人生はようないんよ。日照りが続いたら干ばつになるんやし、雨が続いたら洪水になりよるけんね。晴れの日と雨の日が、おんなじくらいがちょうどええんよ。

174 鶴が言いたいことはわかる(なんと、発言者の名前は「千羽鶴」さん。結婚した相手が「船場」ではなく、たまたま「千羽」だった!!)。人の幸、不幸は他人にはわからない。周りから見て幸せそうに見える人にも、人知らず抱えている悩みがあることは、この歳になれば知っている。自分の人生に満足している人間や、悔いがない者などいないと思う・・・・


 これからもまだ数冊、柚月裕子さんの本を読んでみます。


 


 

2020年9月10日木曜日

国民と自民議員との大きなギャップ

https://news.yahoo.co.jp/articles/662af2fa3649b066e11698d53cb3a4ef85518414

どのアンケートを見ても、菅、石破、岸田の3人の総裁候補者の中で一番人気は石破さん。

それに対して、自民党の議員たちだけが、菅さんを圧倒的に支持しています。

このギャップは、なんでしょうか?

 

それは、国民は未来の日本を見て判断しているのに対して(その中には、「安倍疲れ」も含まれています。また「あれと同じが続いたら、たまらない!」と。「まるでプーチンとメドベージェフ」と世間では揶揄されているぐらいです)、自分党議員だけは次の選挙のことしか考えていません。このギャップです。

どちらが、政治家の資質を持っているのでしょうか?

政治家とはいったい何でしょうか?

単に、税金の無駄遣いをする存在でしょうか?

それに輪をかけて、菅さんになったら、即解散総選挙だそうです!

 

こんなことは、ギヴァーのコミュニティーでは起こりません。

2020年7月1日水曜日

政治のなさ、行政のなさ


 そう言える理由を何点か紹介します。

① いまのコロナウィルス問題では、夜のホストクラブがクラスター源になっていることが明らかなのに、政治家も役所も対応しようとしません。

② 河井夫婦の買収事件では、元衆議院議員で世の中をお騒がせした豊田さんが、以下のように言っていました。
河井さんたちだけがおかしいわけではなく、確実に彼らにやらせた人たちがいるわけで・・・

③ 今回の都知事選でも、「自分が投票できる/したい」と思える人は一人もいないと有権者の大半が思っている中で、実現性ゼロの公約か、現状への不満を言うだけの2週間になっています。本気でなりたいなら、残りの208週(4年間から2週間を引いた期間)で何をしているか、その間に何を言いたい/言えるのかの方が大切なのに。選挙期間が、過去の遺物化しています。というか、選挙制度自体がだいぶ前から機能していないのですが、政治家は自分たちに都合がいいということで、そのままにしているだけ! 単なる税金や時間の無駄遣いをやらかしているだけです。

 ギヴァーのコミュニティーでは、これらはすべて起こり得ません!

 あなたは、他の理由を考えられますか?

2020年6月29日月曜日

「日本兵の方が恐ろしかった」 75年前の沖縄戦

 太平洋戦争末期、激戦地となった沖縄県糸満市。住民の多くは「ガマ」と呼ばれる洞窟内に逃げ込んだが、追い込まれた日本兵が住民を追い出し、殺害することもあった。語り部を続ける大城藤六さん(89)は「米兵より日本兵の方が恐ろしかった」と振り返り、戦争の真実を伝える教育の重要性を強調する。
 1945年5月、「鉄の暴風」と呼ばれた米軍の砲撃が激しさを増す中、同市真栄平に住んでいた大城さんは親族27人や同じ集落の住民とともに大洞窟「アバタガマ」に避難していた。しかし、撤退してくる友軍を迎えるためとして、日本兵からガマを出るよう求められた。軍刀をガチャガチャと鳴らし、威圧的に迫る将校が怖かった。
 投降直前に身を潜めていた排水溝を指し示す大城藤六さん=17日、沖縄県糸満市 親族らと大きな石でできた古い墓の中に移ったが、そこに砲弾が命中。14人が即死し、大城さんも膝を負傷した。その後防空壕(ごう)に逃げたものの6月22日、目前に米軍の戦車が迫った。一族の最年長だった伯父は、持っていた手りゅう弾による自決を提案。戦時中の教育で、投降すれば殺されると皆が信じていたからだった。反対した大城さんは、男3人で防空壕を脱出し、排水溝に身を潜めた。
 大城さんは同24日、投降した。先導してくれたのは米国で暮らした経験を持つ集落の男性医師。「出てこい」と呼び掛ける米軍が決して残虐ではないことを説明し、捕虜となるよう勧めた。実際、投降後米兵は丁寧に接してくれた。一方で防空壕に残った10人ほどの親族は投降に応じず、投げ入れられた発煙弾の煙を吸い込み妹4人が亡くなった。
 沖縄県糸満市真栄平の集落を歩く大城藤六さん。米軍の砲弾から身を守るため、数十人の住民が奥の路地に隠れたが、戦後遺体となって見つかった=17日、沖縄県糸満市 日本兵の残虐さにがくぜんとすることも。自宅から3軒隣では、家主の男性が日本兵に殺された。防空壕から出るよう求められ、方言で意思疎通ができないと刀で首をはねられたと目撃者から聞いた。「やはり日本軍は住民を守らない」と思いを強くした。
 戦後は糸満市で中学校の教師に。平和の在り方をより深く考えようと、2004年からは講習を受けて戦争体験の語り部を始めた。平和祈念公園にある「平和の礎」に戦没者の氏名を刻む事業や、県史編さんのための聞き取り調査にも加わった。
 「日本は負けない神の国と教わり、皆が当たり前に信じていた。ばかげていた」と振り返る。「虐殺やガマの追い出しなどの事実を教科書に載せ、悪いことは反省しないといけない」と訴えた。
 「本土側からすれば沖縄は捨て石。よくもあんな惨めな戦争をやらかしたと思うよ」。

*****

 いまも沖縄の「捨て石」状態は変わっていません。米軍基地は、あって当然という対応しかできないのが日本の政治であり、そして私たちです。

2020年6月23日火曜日

新刊『ぼくは にんげん』紹介


 私が『ギヴァー』を知った時、その同じ研修会でピーター・レイノルズ作の『てん』を知りました。13年前の2007年3月のことでした。
 それ以降、2冊の本の紹介・プロモーションをし続けています。
や、2日間『てん』を題材にしたワークショップを実施するような形で。さらには、「作家の時間」のメンター・テキストなどとして。

 この度、ピーター・レイノルズの最新作が日本語に訳されました。内容的には、結構、『ギヴァー』のテーマにも近いものをもっているのではないかと思っています。とくに、「さあ ぼくしじょう(僕史上)さいこうのぼくになるために これからもがんばるぞ」というあたりは!


◆本ブログ読者への割引情報◆


1冊(書店およびネット価格) 1320円のところ、 
「ギヴァーの会」割引だと1冊=1200円(送料・税込み)です。 
5冊以上の注文は      1冊=1100円(送料・税込み)です。  

ご希望の方は、①冊数、②名前、③住所(〒)、④電話番号を  
pro.workshop@gmail.com 宛にお知らせください。    

  ※ なお、送料を抑えるために割安宅配便を使っているため、到着に若干の遅れが出ることがありますので、予めご理解ください。また、本が届いたら、代金が記載してある郵便振替用紙で振り込んでください。

 ご自分で購入しなくても結構です。最寄りの図書館でリクエストを出していただき、他のたくさんの人も読めるようにしていただけると、うれしいです。よろしくお願いします。

★ 上記の「PLC便り」の一番最後で紹介した教師の言葉の大切さというか、重みは、『ぼくは にんげん』の絵本を通じて感じることです。この点に関して扱っている本は、『言葉を変える、授業が変わる!』です。本当に書きたいことや読みたいこと、あるいは知りたいことからしかインパクトのある言葉は出にくいと思います。それに対して、教科書中心の授業で、言葉やその背景にあるものの重みを出すことは至難です。教師と生徒は基本的に「授業ごっこ」ないし「学校ごっこ」をしているわけですから。(ある意味では、どこかの国の首相がずっと「政治ごっこ」ないし「忖度ごっこ」をしているのと同じです。歴代の首相の中で、最も長い政権維持しているそうですが、話す言葉の軽さでもダントツです! その言葉の軽さは、いいモデルであるはずがありません!)


2020年6月19日金曜日

「課題図書」ないし「読書感想文」という問題


 五味太郎さんの本『じょうぶな頭とかしこい体になるために』の第3弾です。
 テーマは、「課題図書」ってなによ・・・?(課題図書の害について)です。
 これも、そのまま紹介した方がいいと思います。(画像をクリックすると、大きく見られます。)

 あなたは、五味さんの考えに賛成ですか? それとも、反対ですか?
 何らかの形で読書感想文に関わっているなら、今後はどのようなアクションをとりますか?

 こういう「些細」とも思われる一つひとつの事柄にこだわり、そして考え、アクションを起こすことが民主主義そのものであると同時に、民主主義の練習にもなるわけですが、机上の空論としてしか存在しない日本の民主主義は、いつまで経っても三権分立や選挙しか民主主義ではないと錯覚を起こしています(少なくとも、学校教育では? でも、学校で得た知識しかほとんどの場合、私たちはもち得ませんから、それが日本の民主主義を規定してしまっています!) その結果が、まともな選択肢が与えられていない中で、投票することで、無力感だけが毎回増強し、政治家不信と政治離れを起こしています。(今の政治家にとっては、その方が都合がいいので、それを維持しているのだと思いますが・・その意味で、日本の選挙は民主主義でも何でもないのかもしれません。単なる4年に一回の税金の無駄遣いのイベント(!)としか言えない気がします。それを皮肉って、あの井上ひさしは『吉里吉里人』の中で選挙ではなくて「タッチ制」を提唱したぐらいです。誰がなっても何も変わらないので、膨大な税金を無駄遣いする価値はないと判断していたのでしょう!)
 しかし、より大事なのは、今回のテーマのような読書感想文に対して、自分がどう考え、そして行動するかにあります。それが、より大切な民主主義の核となっていきますから。

2020年6月17日水曜日

五味太郎さんの本『じょうぶな頭とかしこい体になるために』


 五味さんの本の中で扱っているテーマで紹介したテーマの2番目は、原子力発電所はなんで問題になるの(原子力発電について考える)です。


 五味さんがこれを書いたのは、2011年に起こった東電の原発事故のはるか前です。彼がいま書くとしたら、どんなことを書くでしょうか? あなたは?

 日本では、このような大切なテーマで生徒たちに話し合ったり、考えさせたりすることはあるでしょうか? 一番大切なことから逃げています! ちなみに、このテーマは、
https://thegiverisreborn.blogspot.com/2011/10/blog-post_24.html ですでに紹介しています。そして、このDoing Historyの翻訳・出版プロジェクトがいま進行中です。1年しないうちに出ると思いますので、お楽しみに!

2020年6月15日月曜日

『ギヴァー』と関連のある本126

漫画家の五味太郎さんの本『じょうぶな頭とかしこい体になるために』を取り上げます。
こういう発想、とても大切だと思います。まさにクリエイティビティ―のたまもの! 

 「はじめに」には、以下のように書かれています。
 大人の憂いことを素直に聞いて、決められたことはきちんと守り、出された問題にはうまく答え、与えられた仕事は黙ってやる。決してさぼったり、ごまかしたりはしない。それが「かしこい頭とじょうぶな体」のよい子です。
 言われたことの意味をたしかめ、決められたことの内容を考え、必要があれば問題をとき、自分のために楽しい仕事をさがし出し、やるときはやるし、さぼりたいときはすぐさぼる。これが「じょうぶな頭とかしこい体」を持った、これもまたよい子です。
 あなたは、どちらがよりよい子だと思いますか? それは断然、後者ですよね! しかし、私たちは前者の選択肢か提供されていません。
 かしこい頭とじょうぶな体を作るための訓練や方法は世の中にいやというほどありますが、頭をじょうぶにし、体をかしこくするためのものは驚くほど不足しているようです。この本は、頭がもっとじょうぶになるための、体がもっとかしこくなるためのトレーニングです。

 今日紹介するのは、「学校には行かなくちゃいけないの?(義務教育について考える)」というテーマについて(本の14~17ページ)・・・・
 日曜日でも祝日でも、台風でも火事でも、学校がお休みと聞けば、みんなバンザイと言います。夏休み、冬休みに入る前はわくわくします。学校が休みというのはなにしろいいのです。それほどみんな学校が好きではありません。
 ・・・毎日決められた時間に教科書を持って、決められた宿題をやって、決められた態度で学校へ行かなくてはならない、そこが学校がおもしろくない理由です。そして、そんなこともうとっくに分かっているのに、大人たちは決して子どもたちが好きになるような場所に学校を変えようとはしません。変える気もありません。変えてはいけないと思っている人さえいます。
 そういった学校教育の責任者たち(親も含みます)は、こう考えています。子どもたちが楽しがるようなものはろくなものではない。楽しくてしょうがないような学校がためにならない。子どもは辛かろうが苦しかろうが、大人に決められたことを一所懸命やるべきだ。学校にきちんと通い、学習をしっかりやる、すると立派でかしこい人間になれるのだ。へらへら楽しがっていてはダメになる。楽しいばかりが人生じゃない。正しい人間になるためには学校だ、と。その前の大人が決めたことを一所懸命にやって、きちんと学校に通い、しっかり学習して、立派でかしこい人間になったはずの人々が、そう言うわけです。希望はありません。
 こんなことをいつまで続けてゆくのでしょうか。辛くてきびしくて、なんとなくごまかして毎日を過ごしているような、そしてそれゆえに、本当にしたいこと、やりたいことができないような、あるいは分からなくなってしまうような生活。でもそれを、学校そのものや教育責任者に注文しても無理です。
 まったく!! 誰かに期待していても、何もいい方向には変わりません!

 明日学校休みだ、バンザイと言ったあなたが自ら考えてゆかなくてはなりません。自分の毎日を楽しく充実させるのは自分しかありません。その権利はあなたにあります。そのために学校を利用することは当然の権利です・・・・決められたカリキュラム以外のことも学べます。きちんとした理由があれば、辛いこと苦しいこと、やりたくないことなど、拒否することができます。ごまかす必要はありません。ぼく自身もそうでしたが、現在ぼくのまわりにもしっかりと計画を立てて「学校もある生活」を楽しんでいる人々がけっこういます(もちろん子どもです)。

あとがきも、はじめによりもいいぐらいなので、全文読めるようにコピーで! (画像をクリックすると、すべての文字が見られます。)



15年後の2021年7月は来年ですが、この間、東日本大震災と東電の原発事故があり、コロナウィルスも猛威を振るい、そして忖度ばかりの政治が横行し、状況ははるかに悪化している気がしますが、皆さんはどういう感想をもたれますか? 「自分でやるしかありません」 誰かに任せたが最後、悪くなるしかないのですから。

ジョナスは、誰かに任せるのではなく、自分でアクションを起こしました!

2020年6月14日日曜日

いまの政治と『論語』


アベノマスク「評価しない」76
(なんと、評価するは21.6%!)

「トンネル組織に丸投げは当たり前」そう開き直る安倍政権の非常識

という、とても寂しい状況が続く中で、『一億三千万人のための「論語」教室』(高橋源一郎著)を読んでいたら、次の2ページが特にひっかかりました。

47ページ 哀公問うて曰く、いかにすれば則ち民服せん。孔子対えて曰く、直きを挙げて、これをまがれるにおけば民服せん。まがれるを挙げて、これを直きにおけば、民服せざらん。

「どうしたら、国民に政府を信頼してもらえるだろうか。ぜひ、教えを乞いたいのだが」
すると、センセイは魯の君子の哀公に向き合うと、はっきりこうおっしゃった。
「よくお聞きください。大切なことは、行政のトップにウソをつかない人を置くことです。そうすれば、だまっていても、国民は政府を信頼するようになります。その逆に、ウソつきをトップに据えてご覧なさい、政府への信頼は地に落ちて、誰も信用しなくなってしまいます」
(センセイ、つらすぎて、わたし、この部分を平静な気持ちでは訳せません・・・・ちょっと、現代日本に降臨して「喝!」ってやってもらえないでしょうか)

345 「ところで、センセイ。いま、政治をやってる連中は点をつけると何点ぐらいですか?」
「わたしにそれをいわせるの? ・・・・どいつもこいつも問題外。お話にもなりません」
(だから、ほんとに現代の政治家に向かっていってるわけじゃありません!!)


残念ながら、状況は都政もまったく変わりません。(市政に至っては、存在感ゼロです。)
それに比べて、ギヴァーのコミュニティーの長老たちの存在感の大きさ!!

2020年5月30日土曜日

システム思考ができない「国」


というよりは、今回は「安倍さん」かもしれませんが・・・・

アベノマスクにしても、一人10万円にしても、基本的には、政治家の思い付きでしかないようです。
「現場をしらないがゆえにできること」とも。

物事がすべてうまくいっている時は、そんなことは必要ないのでしょうが、うまくいかない時は不可欠です。(思い付きと、実際にすることは、まったくの別物ですから。)

それが、450億のお金を無駄に使うか、それとも活かすかの分かれ道ですから。(これは、今世紀まれに見る税金の無駄遣い、と言えます!)一人10万円はそれをはるかに超える金額です。(そんなお金、いったい誰が出すの? と質問したいです!!)

システム思考とは、http://projectbetterschool.blogspot.com/2020/05/blog-post.htmlのことです。

また、規模の問題もあらわになっています。
数百人、数千人単位の自治体の動きは早かったです。
すごく住民に払い始めたところが、いくつか報道されましたから。

今回のコロナの問題、そしてそれへの対策の問題が規模と関係していることも明らかになりました。
グローバル化はありがたい反面、こわ~い部分があることもわかってしまいました。
すべてを国レベルで考えたり、したりすることにも無理があることがわかりました。

私たちは、どのレベルの規模を大事にしたいのか、の選択があるということです。
それを他人任せにしておいていいのでしょうか?

ギヴァーのコミュニティー規模は、まさに選択肢の一つです。

2020年4月27日月曜日

アベノマスク届きましたか? なんと無料のマスクがつくれます!


世の中、コロナウィルス一色です。
別のブログで、こんなのも書きました。

さて本論。
何かと批判が多いアベノマスク。
そのサイズの小ささ、いろいろな混合物や色がついている(長年貯め込んだ在庫に困った製品?)、発注業者の選択、そして予算の多さなど、いつもの通り、安倍さんのすること暗い部分が多いです。

そのマスクに比べたら、こちらは極めて単純明快です。
ご覧ください。
あなたは、どちらをしたいですか?

2020年4月9日木曜日

緊急事態会見で見えてしまった、日本社会の暗部




それは、「村社会」ないし「世間」★であり続けている、ということ。
つまり、きわめて狭い「内輪」だけの世界で成り立っているということ。
「民主的な市民社会」が存在しないということ。
異なる見方/考え方への共感が極めて乏しいこと。

ギヴァーのコミュニティーはどうでしょうか??


★このブログでは、これまで繰り返し「世間」について扱ってきました。興味のある方は、ブログの左上に「世間」を入力して、検索してみてください。

2020年4月3日金曜日

全国民が唖然…「マスク2枚」


全国民が唖然「マスク2枚」で完全に露呈した安倍政権の「闇」    


 「マスク2枚」の報道を聞いた人が思っていたことを、うまくまとめてくれている記事です。  いったいどうしたら、このような陳腐なアイディアをひねり出せるのでしょうか?   それには、背景があったわけです。

2020年3月31日火曜日

日本の政治


コロナウィルスに比べると霞んでしまっていますが、
広島選挙区の河井夫妻の買収疑惑がここしばらく続いています。


これって、自民党特有なのでしょうか?
それとも、日本の政治そのものなのでしょうか?
今回は、相場の10倍を受け取ったというのです。
それは、出す側の問題? 受け取る側の問題? そもそも、そういう仕組みがあること自体の問題?
状況の中で、それだけ受け取ったら、誰だって、ばら撒く選択しかない気がしました。
取っておく選択肢も、返す選択肢も考えられないでしょうから。

幸か不幸か、ギヴァーのコミュニティーではリーダーを選出する際にお金は動きません。そもそも、社会にお金は存在しないのですから。

2020年3月14日土曜日

2020 03 11 原発事故から9年・同じ過ちを繰り返す可能性は高い


国会原発事故調査委員会の報告書をまとめたメンバーの石橋 哲(東京理科大学 大学院教授)をゲストに招いた、NHK Nらじ(夕方ニュース)のインタビューです。

たまたま、オンエアされている時に夕飯をつくりながら聞いていました。

希望を感じたと同時に、残念ながら、それ以上のガッカリ感がありました。

ということは、希望のもてない日本! ということ?

http://thegiverisreborn.blogspot.com/2011/04/blog-post.htmlとの関連で捉えていたからかもしれません。

ちなみに、報告書はhttp://park.itc.u-tokyo.ac.jp/tkdlab/fukushimanpp/kokkai.htmlで読めます。