井上ひさしさんの『吉里吉里人』は、これまでに何回か紹介しています。私にとっては、「まちづくりのバイブル」まで書いたこともあるぐらいです。
東北のちいさな町(村?)が、日本国から独立するというお話です。分量的には、丸々2日間読み続ければ終わるぐらいに分厚い本。(そんな厚い本は読みたくない、という方は、ぜひ今回紹介する絵本をどうぞ。)別に、日本から攻められたわけではありませんが、「もうがまんがならねえんだっちゃ」ということで独立してしまうのです。
読んだ当時の私の仕事がまちづくり/コミュニティづくり/都市計画ということもあって、自分にひきつけて(=町や村を生き生きさせるためのアイディア満載の本として)読んだわけです。従って、3500人程度のコミュニティである『ギヴァー』と関連する本として位置づけていたわけです。
今回紹介するのは、その絵本版です。しかしタイトルは、『「けんぽう」のおはなし』。
そうなんです、日本国憲法について、小学校4年生~6年生を相手に井上さんがとてもわかりやすく話した(時には、質問しながらやり取りした)内容です。
そしてその内容は、『吉里吉里人』の内容そのものと言ってまちがいないのです。井上さんには申し訳ないのですが、井上さんがこれ(=いまの日本国憲法の大切さ)が言いたくて『吉里吉里人』を書いたのかと今になって気づきました。読んだのは、1981年ですから、32年遅れで。
他の彼の小説や戯曲の中にも、そういうのがあるかもしれません。『ひょっこりひょうたん島』でさえ?
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