今日は、2冊紹介します。
一冊は、ロバート・ローラー著の『アボリジニの世界』。
もう一冊は、ゲーリー・スナイダー著の『野性の実践』。
前者は、「夢」で引っかかった本でした。サブタイトルに、「ドリームタイムと始まりの日の声」とありましたから。
でも、どうもこの2冊をほぼ同時に、『ギヴァー』のことを念頭におきつつ読んだことは何かの関連を感じずにはおれません。
アボリジニは、オーストラリアの原住民のことです。
世界最古の生活様式をもった民と言われています。
何と言っても、定住せず、持ち物も最小限、近代人から見れば、異様な/信じられない生活スタイルを何万年も持続した民です。創世記(ドリームタイム)の語りと日常がかなり密接につながる形で生きてきた民です。“不幸にも”ヨーロッパ人が200年以上前に来て以来、殺戮と同化が図られ、伝統的な生活スタイルで生きているアボリジニは皆無でしょうが。
500ページ以上の厚い本であることも理由の一つかもしれませんが、いつものように鍵となる文章をピックアップして紹介するには私の頭の中が整理できていません。(それは、私が『ギヴァー』との関連を整理しかねている、ということかもしれません。あらゆることがつながっているようにも思えるし、もっとしっかり選び抜く必要性も感じるし...)
2冊目のゲーリー・スナイダーの本は、いまとなってはどういう経緯で手にしたのかは覚えていません。80年代の前半から、彼の名前は知っていました。アメリカ・ポートランド(オレゴン州)在住の私の友人でエコロジー運動というかエコライフを普及する活動をしていた人が、スナイダーの詩や考え方や生き方を活動の支柱のように位置づけていたからです。★
スナイダーは、1956年から1968年までは、日本に生活の拠点(禅の修業を中心に、詩を書くことなど)をおいていた人です。
こちらの本も、訳者が本の最後のページ(363ページ)で「本書はかなり難解だから、通常のように最初から頁を追って読むと、途中で挫折の恐れがなくもない」と書いていたことを実践してしまいました。
★ バイオ・リージョナリズム(Bio-region=生態地域)やウォーターシェッド(Watershed=流域・分水界)などがキーワードでした。両方とも、一つの流域(川や海?)を生活圏として、それを大切にする、ということだと思います。
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