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2011年6月17日金曜日

出会い

 「愛と家族と死」の3つ以外に、「出会い」というのも『ギヴァー』と『メイおばちゃんの庭』の両方に共通したテーマだったと思います。

 その「出会い」を中心に据えた本として、秦恒平著の『日本史との出会い』を見つけました。「ちくま少年図書館」に収録されている1979年に出版された本ですが、内容的にはまったく古さを感じさせない、しかも50歳を過ぎた私が読んでも読み応えのある本です。

 本のタイトルは「日本史との出会い」ですが、4組の出会いが紹介されています。いずれも、日本史を代表するような出会いです。①後白河院と乙前、②法然と親鸞、③足利義満と世阿弥、④豊臣秀吉と千利休。

 これら4組の出会いを、ジョナスとギヴァー、『メイおばちゃんの庭』のサマーとメイおばちゃんやオブおじちゃん、そしてクリータスとの出会いのことも考えながら読みました。そして、日本史に存在する他のたくさんの出会いや、自分のこれまでの出会いにも想いを馳せながら。

 おもしろいとはお世辞にも言えない日本史の教科書を読むよりも、この本を読んだ方がはるかに考えますし、歴史好きになります。(そして、いまの時代についても、自分についても考えます。~ 歴史の教科書から「いまの時代」や「自分の行動について」考えることなんてあるのかな??)


193ページには、「室町時代の特に前半は、他のどの時代より手ひどい飢饉に人民がくりかえし苦しみぬいた時代でしたが、必ずしも天災とばかりはいいきれない。むしろ天災は、いつもいくらかは政治の無策と背をあわせていたことを、ぼくらはにごりない目で見きわめていなければなりません」   とありますが、これはまさにいまの時代にも言えてしまいますね。




メモ: 146~7、170、204~209、229ページ。

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