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2011年7月10日日曜日

こだわりの生き方 2

 自分自身、こんな本を読むとは思っていなかったのですが、『ギヴァー』から発した関心はついにここまで来てしまいました。(「大分遠くまで来たもんだ!」という感じです)

 『デカルトの旅/デカルトの夢』(田中仁彦著)。
 サブタイトルは、「『方法序説』を読む」

 デカルト著、谷川多佳子訳の『方法序説』(岩波文庫)や、谷川さんが書いたというか、講演した記録の「デカルト『方法序説』を読む 」(岩波セミナーブックス) ★にも目を通しましたが、一番面白かったのが田中さんの本でした。以下、メモです。


12 学校教育への異和感、ずれが、すべての出発点
19 当時得られるベストの学問への失望
39 失望したイエズス会教育からデカルトが唯一得たものは、数学への興味だけ。(それも、デカルトが数学を学ぶ確率は、極めて低かったとか。)
41 それが、「本当の使い道」を発見する=彼の「方法」に他ならない。
60 のちにオランダでベークマンと出会い、刺激を受ける。
   デカルトは、問題の誤った処理の仕方をしたが、結果的にその中に、デカルトが「近代科学=哲学革命」の主役となることを必然的にした根本的な直観があった。
72 デカルトの極めて広義の数学への関心

190 夢の後の、9年間(1619年~1928年)の放浪の旅 ← この期間中には、自分の実家に戻り、父の死に伴う遺産相続をしっかりもらって換金したことも含まれています。それによって、以後自分の死まで何の職業にも就かず、哲学/研究/執筆活動に従事することができるようになりました。こだわりの生き方を貫くためには、必要なことだったわけです。

197~8 時代(夢)の崩壊 → 新たなものの創造のきっかけ

 キリスト教(宗教)を受け入れ続けていたデカルト


★ でも、この本から森有正のデカルト論は読んでみたくなりました。

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