服従と同一化/画一化をテーマにした第3弾は、ジェリー・スピネッリの『ひねり屋』です。
前にも読もうと努力したことがありますが、3章か4章で脱落してしまいました。
今回は、3分の1ぐらいまでなんとかがんばったので、その後はスムースに読めました。
著者のユーモアのセンスもなかなかいいです。
主人公のパーマーの住んでいるのは、公園の管理費を捻出するために、毎年五千羽の鳩を撃つ射撃大会を行っているとてもおかしな町。そこで活躍するのが、死んだ鳩を回収したり、まだ死んでいない鳩の息の根を止める「ひねり屋」と呼ばれる子どもたち。この町の子どもたちは10歳になってひねり屋になれることを夢見て育つ。でも、パーマーだけは違っていた。
パーマーは、その気持ちを隠し続け、遊びたくもない子たちと友だちづきあいをするのに時間と知恵を使い果たす。そんなパーマーのことをもっともよく知っていたのは、前の家に住んでいる幼馴染のドロシーだけ(両親も、どうやら知っていたようだが、隠れてサポートしていた)。
しばらく鳩をペットに育てた後、パーマーは射撃大会の会場でアクションを起こす。
パーマーとジョナスの共通性、そして2人が所属するコミュニティの共通性(と私たちの社会との共通性)は、結構あるかもしれません。
付録: ライティング・ワークショップ/「作家の時間」を実践している方を中心に、書くことに関心のある方には、特に105~7ページ当たりが、鳩をテーマにして作家になれる気にさせてくれます。
0 件のコメント:
コメントを投稿