ジョナスのコミュニティでは、4歳から6歳までの子どもたちは、背中にファスナーのついたジャケットを着るきまりになっています。親や友だちの手を借りないと着られない服は、子どもたちにいやおうなく「相互依存」を教え込むことになるからのようです。
そして、7歳からは前ボタンのジャケットは、「自立」を示す最初の印であり、目に見える成長の証にもなっています。(58ページ)
さらに細かくいうと、8歳になるとボタンは7歳のよりも小さくなり、そして初めてポケットもつくのです。ポケットは、ささやかな持ち物を自分で管理できるまでに成長した証だそうです。(63ページ)
このように服装で管理とまでは言わないまでも、「依存」と「自立」をコントロールしていることが、とてもおもしろく映りました。私たちも、意識しているか否かは別にして、結構似たようなことはしている気がしたからです。
さらに、9歳で与えられる自転車は、家族ユニットの保護を離れ、自分でコミュニティの中に入っていく決定的な象徴になっています。
ローリーさん「よく観察しているな~!」と感心させられました。(ちなみに、この自転車に関しては、ローリーさんが自分の子ども時代に東京の渋谷にいた原体験でもあったようですが。)
そして、その観察眼というか分析眼は、コミュニティの規則(=私たちの社会の規則)についても冴えています。
65 毎年、9歳が初めて自転車で言える帰る時には、誰もが含み笑いをしながらちょっとしたジョークを飛ばした。「乗りかた、おしえようか!」年上の子どもたちが冷やかしの声を上げる。「今まで自転車に乗ったことなんか、ないもんなあ!」すると、じつはみな規則破って数週間、秘密の特訓をしてきている9歳たちは、きまってニヤニヤする。そしてどの9歳も、サドルにまたがるやさっそうと乗りこなして走り去る。補助輪は地面に触れもしない。
私たちの多くの規則や法律も、こんなもんかもしれませんね!?
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