ローリーさんへのインタビューに戻ります。
「作家になりたい子どもたちへのアドバイスをお願いします。何について書いたらいいのでしょうか?」
「何よりも、たくさん読むことです。そして、読んだことについて考えることです。そうすることで、物語はどのようにつくられるのかを学ぶことができます。
具体的には、著者がどんなことをしているのかを考えてください。おもしろい登場人物をどのようにして作り出しているのか? 緊張感をどうやって作り出しているのか?
また、興奮するような文章を読んだ時には、自分でもそんな文章が書きたくなります。読んだことが、あなたの書くことに影響を与えるのです。
もちろん、書いてください。そして、どうしたら納得いく形でまとめられるか練習し続けるのです。間違っても、どうしたら出版できるかな、などとは考えないでください。その代わりに、言葉の美しさや、言葉から感じることや流れ、そして自分が言いたいことを言い切る言葉について考え続けてください。
子どもたちには、おじいちゃんやおばあちゃんに手紙を書くことを提案します。それをいうと子どもたちの多くは、“そんなのいやだ~”と言いますが、冗談で言っているのではありません。友だちに何かを語って聞かせるように書くことが、物語を書く練習には一番いいからです。ですから、友だちかおじいちゃん・おばあちゃんに頻繁に手紙を書く習慣をつけてください。いい物語は、そういう関係のもとに書かれた親密さがあるものです。そういう親密さに慣れていないと、ぎごちなく大げさな書き方になってしまいます。
何について書いたらいいか? 抱えている問題や恐れ、あるいは楽しいことなどについてはどうでしょう」
(出典: A Reading Guide to The Giver, by Jeannette Sanderson, Scholastic, p. 16 and p. 54)
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