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2010年7月14日水曜日

選択の大事さ

 「選択」はすでに哲学のところで扱ったテーマですが、もう一度。

 ある意味で、記憶が注ぎ込まれるまでのジョナスは、真の選択を持っていたとは言えません。コミュニティが提供する枠の中での選択で十分満足していました。(ジョナスだけでなく、コミュニティの住人全員が満足しきっている、と言えるかもしれません。何分、他の選択肢は考えられないのですから。そして、考えること自体を停止されているのですから。)

 しかし、ギヴァーから記憶を注ぎ込まれることで、ジョナスはたくさんの選択肢や見方や感情があることに気づいていきます。それが、叡智(88ページ)なんだと思いますが。

 叡智と選択肢をもってしまったジョナスは、もうそれを踏まえた行動を起こすしかなくなってしまいました。

 ここでも、ローリーさんの「もっと選択を大切にして!!」という声が聞こえてきます。

 ということは、私たちは選択肢、見方、感情を十分に提供されていない(自らが気づいていない)ということを意味するのでしょうか?

(参考: A Reading Guide to The Giver, by Jeannette Sanderson, Scholastic, p. 34 - 35)

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