「ギヴァー」と「レシーヴァー」は、当然のことながら、この本のカギとなる言葉です。
基本的に、それは記憶に関して使われています。
そのことを象徴する意味でも、新訳では「記憶を注ぐ者」と「記憶の器」という言葉が使われています。(講談社訳では、「記憶を伝える者」と「記憶を受けつぐ者」とやくされていました。)
レシーヴァーは、新しいレシーヴァーが選出された段階で、ギヴァーになります。
私たちは、ギヴァーは年老いた人のことしかイメージしないかもしれませんが、ジョナスもゲイブリエルに記憶を注ぎ始めることでギヴァーになりはじめ、物語の最後の方では、彼のありったけのいい(温かい)記憶をゲイブリエルに注ぎ続けていました。
その意味でも、絵本『てん』の内容に似ています。インスパイアーする人(元気にする人/息を吹き込む人)とインスパイアーされる人(元気にされる人/息を吹き込まれる人)との関係に。
そして、みんなが「ギヴァー」や「インスパイアーする人」になれるという意味が込められているところまで。
さらには、与えたり受け取るのは、記憶だけでなく、知識や体験などでもいいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿