ジョナスは、12歳の儀式まで、「嘘をついてはいけない」と教えられてきたし、実際に、嘘をつくことはいけないことだと思っていました。
でも、ジョナスに与えられた仕事であるレシーヴァーの規則と指示がリストアップされた最後には、なんと「八 嘘をついてもよい」と書いてあったのです。
ここ読んだ時に、ジョナスが考えたことは、
もしほかの人たちも ~ 今の大人たちも ~ 12歳になった時、自分たちへの指示の中に、同様の恐ろしい一文を見たのだとしたら? もしすべての人が、「嘘をついてもよい」という指示を受けていたとしたら?
三番目の指示には、「今この瞬間から、あなたは不作法をとりしまる規則の適用から除外される。どの市民にどのような質問をしてもかまわないし、つねに答えを得られるだろう」とも書いてありました。
でも、ジョナスには返ってきた答えが真実かどうかを知るすべはないのです。
実際に、すべては嘘で固められていることを、父親が赤ちゃんを殺すビデオを見て知りました。
「嘘をついてもよい」ことで成り立っているコミュニティにもはや居続けたくないというのが、ジョナスのコミュニティ脱出の大きな要因の一つだと思います。
(出典: A Reading Guide to The Giver, by Jeannette Sanderson, Scholastic, p. 38 - 39)
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