『リーディング・ワークショップ』から『ドラマ・スキル』と寄り道が続きましたが、『ギヴァー』のテーマ に戻ります。
同一性ないし「同じ」であることで、私たちは安心を得ます。「違い」は脅威をもたらしますから。その脅威をもたらす違いを排除することで、安心して生きられることを選択したのがジョナスのコミュニティでした。
色、音楽、天気の変化、丘や山などがありません。本は、記憶であると同時に、違いも生むので、排除されたんでしょう。成長の段階で着る服や格好(髪の形)や持ち物も全部同じです。(違いは、安眠アイテムの動物の種類ぐらいしか許されません。それも、本人が選ぶというよりは、誰かにあてがわれた結果ですが。)しゃべり方まで同じにしようとしているとさえ感じます。
しかし、同じことで安心できることと違いを楽しめることもバランスです。
コミュニティを抜け出したジョナスは飢えを中心に安心は得られなくなったにもかかわらず、飢えや死ぬかもしれないという不安の中で違い/多様性を楽しんでいました。
(参考: A Reading Guide to The Giver, by Jeannette Sanderson, Scholastic, p. 36 - 37)
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