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2015年11月29日日曜日

新国立競技場のその後に「意義あり」


2500億もかけるのおかしいということで白紙に戻ったのですが、それが今は1600億程度になり、都の負担も500億から400億になって、何も問題なしという状況のようです。問題視する報道は、ほとんど聞きませんから。

過去のオリンピックスタジアムは皆500億円前後です。
シドニー  572億円
アテナ   360億円
北京    525億円
ロンドン  583億円
リオ    440億円

なぜ東京が3倍にもなるのでしょうか? 日本の物価はそんなに高いのでしょうか?
誰かが、どこかで儲けているということでしょうか?
皆さんは、この理由を知りたいと思いませんか?

別に国や都が払うのではありません。それらがお金をもっているわけではありませんから。すべては、税金です。
東京都民は、国負担の800億円分を税金で取られた上に、都負担分の税金まで払わされます。二重の負担です。いったい、これにいい理由はあるのでしょうか? 
おかしいことがわかっているからなんでしょう、国の施設に税金を支出するにあたって住民訴訟の対象とならないよう根拠となる法整備も行われるということです。」


安倍さんに言わせると、これも一億総活躍の一環なので問題なしのようです。

2015年11月27日金曜日

アサーティブ

 「聞く・話す」にまつわる本(全部、英語)のブッククラブをしているのですが、その中で「アサーション・アサーティブ」との関連を提示した人がいて、懐かしく思うと同時に、何冊かの本を読んで見ました。
 懐かしいというのは、1994年にERICから出した『私、あなた、そしてみんな』と、その日本版の『人間関係を豊かにする授業実践プラン50』(小学館)★の柱の一つがアサーティブだったからです。
 何冊か読んだの中には、あとでその一部を紹介する『教師のためのアサーション』(園田雅代他編著)と『アサーション・トレーニング』(平木典子著)が含まれます。

 読んでいて、いまの日本の政治状況そのままか、と思わされてしまいました。(コピーをクリックすると拡大します。)




         出典:『教師のためのアサーション』の2~5ページ

 攻撃的/アグレッシブは、いったい誰でしょうか?
 それに対して、非主張的/ノン・アサーティブなのは?
 アサーティブな存在が、紹介してからもう20年以上もたつのに、どこにも見当たらないのが残念です。(そして、先は長いな~、とも思わされます。)

 これだけでわかりにくいなら、以下の『アサーション・トレーニング』の30ページの3つのタイプの特徴一覧表を見ていただくと、ピンと来るのではないでしょうか?




★ いまは絶版ですが、14刷までいった90年代後半から2000年代初頭にかけての隠れた(?)ベストセラーでした。


2015年11月11日水曜日

『六にんの男たち』と『たったひとりの戦い』

2冊の絵本の紹介です。
これらは、『ギヴァー』との関連というよりは、
わずか2か月前のことですが、もう何年の前のことになってしまった感じです。
日本人(人間?)は、あっという間に忘れてしまうようです。
安倍さん(自民党)は、こうなることをお見通しでした。

『六にんの男たち』(デイビッド・マッキーさく)は、がんばって豊かになり、自分たちの富を守るために兵隊を雇いました。しかし、その兵隊たちがあまりにも暇なので、近くの人たちを攻めさせて、さらに豊かになり・・・を繰り返して、大きな軍隊をもつようになりました。
そして、川を隔てた人たちと、ひょんなことから戦争に・・・生き残ったのは、それぞれ「六にんの男たち」でした・・・(残りは、みんな死んでしまった)というお話。

なんかどこかの国が前にたどったことのある歴史上の事実のような気がしてします。
豊かになり、心配で軍備増強をし、兵隊たちを遊ばせておくわけにはいかないので、「有効な使い道」として土地を拡張し、さらに豊かになり、軍備を増強し、さらに拡張し・・・です。

それに対して、
『たったひとりの戦い』(アナイス・ヴォージュラードさく)は、兵隊をたくさんもっている赤の国と青の国が戦争することになってしまったので、そんなことをさせたくない青の国を追放された王子が、兵隊をもたない黄色の国の名前で、2つの国に挑戦状を書きました。「戦場で待っているぞ」と。

たくさんの兵を連れて赤と青の国王たちは戦場にやってきましたが、黄色の国の兵隊はいつまで待ってもやってきません。両国の兵隊たちは長く待たされる間に、家族が来、そして村までできてしまいました。(その間、両国は仲良くなってしまいました。)赤も、青も、黄色の国も、みんな幸せに暮らしたとさ、というお話。

国会での議論よりも、はるかに説得力があると思ってしまいました。