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2019年4月19日金曜日

立候補者もなり手が激減!


 今回の選挙の問題点は、投票率の低下だけではありません。
 それは、立候補者が少なくなっている問題も顕著になっているようです。首長や議員のなり手がいなくなっているのです。(ある意味では、学校でクラス委員のなり手不足、管理職のなり手不足、PTA役員のなり手不足、教員の組合加盟率の低下と似ているかもしれません。というか、両者は同じコインの裏表の関係にあるのかもしれません。)
 理由は、いろいろあると思いますが・・・・総じて、オウナーシップ(「自分たちのもの」と思える意識)の希薄化が根底にありそうです。
 そうなると、立候補する人たちは奇特な人たちと言えるでしょうか?
 しかし、それでも私たち投票者の多くは、選択肢が提供されているとは思えないままですから、投票率がドンドン低下するのは必然と言えます。
 そして、無投票当選がいいことかといえば、必ずしも、そうは言えません。
 要するに、個々人の努力(立候補したり、投票したり)ではどうしようもない問題で、システムが機能していない問題の領域にすでに入っています。

 この辺についても、ギヴァーのコミュニティーから学べることがありそうです。
 そして、北欧の議会からも。日本とは違って、費やす時間があまりにも短いのです。(逆に、日本の場合はほとんど議会が機能していないのに、費やす時間が長すぎます。これ自体、膨大な税金の無駄遣い!)

 このまま行くところまで行くのを待つのか、制度が機能していないことは明らかなので、現在の制度に代わる新しいやり方を模索することに着手するかの選択肢を私たちは持っていると思うのですが、そのように捉えている人は、はたしてどれだけいるでしょうか?
 同じことは、学校や福祉制度にも言えると思います。(家族や結婚制度などにも?! この辺すべて、『ギヴァー』のテーマと言えます。)

2019年4月16日火曜日

地方議会選挙考


また、連呼がうるさい1週間が来ました。
これは、議会制民主主義が機能していない証明としか思えなくなっています。
機能していたら、これほど無駄なことをやる必要はないわけですから(膨大なお金の無駄であるだけでなく、騒音公害をまき散らしていることを当事者たちが気づいています!)。
それとも、膨大なお金を使うことが地域の活性化になっているとでもいうのでしょうか?

ぜひ、このうるさい選挙で当選した人たちに最初にしてほしいことは、次回の選挙で「今よりはマシな選挙にするためにはどうしたらいいか?」を考えてもらいたいです。(当選した人たちは、そんなことはするはずがないでしょうか? いまの制度の恩恵を受けている人たちですから。そうなると、当選しなかった人たちがやるべき??)
まともな人がやりたいとは思えず、聞かされるのも辟易している「連呼」を無くすことが、いまの議会制民主主義をより機能するものにする鍵のような気がします。
もちろん、これはすべての選挙に言えることです。

この「連呼」は、ギヴァーのコミュニティーでは考えられないことです。

2019年4月12日金曜日

いまの医療は、人を死なせない



医療の進歩によって、人をなかなか死なせなくなっています。
それは、果たしていいことなのでしょうか?
植物人間化した状態が、必要以上に長く続いています。
これは、本人にも、家族にも不幸な気がします。★
本人も、家族も、どう対処していいのか分からずに困った状態になっています。
医者は、当然、点滴や薬の投与を止めるわけにはいきませんし、家族も止めてほしいとは言えません。
本人は、もうそれが言えるような状態にありません。そして、その状態が数か月続くというわけです。★★
これは、本当に技術と医療の進歩と言えるのでしょうか?  少なくとも、ソフト面を無視したハード面のみの進歩です(ある意味で、エレベーターと同じように!)。

終末期にどう対処したらいいかは、『ギヴァー』の隠れた(大きな)テーマの一つです。
著者のロイス・ローリーが、この物語を思いついたのは両親が老人ホームに入っていた時だったそうです。一人は、からだはいたって元気なのに過去の記憶を失っており、もう一人はからだを病んでいるのに記憶は失っていないという状態を突き付けられたのでした。その結果、彼女がうみ出したのが「リリース/解放」でした!
私も、それを最初に読んだ時は「何と冷酷な!」と違和感をもちましたが、12年経ったいまになると(というか、60歳を過ぎたころからは)、「とてもいいアイディアではないか」と思いはじめています。
自分の死を選べたり、尊厳をもった死を迎えられたりするというのは、本人にとってはもちろん、家族や面倒を見る病院や介護施設の関係者にとっても、とても大切なことだと思います。
いまの日本の医療や介護は、まったくそのことを考えているとは思えません。そう言えるのは、自分自身、身近な二人の死を体感したからです。
制度というのは後からついてくるものです。大切なのは、本人がどのような死を迎えたいかです。★★★
ここ数年、そのことを考えさせられ続けています。
『ギヴァー』は、そういうことにも役立つ本です!

★ 技術の進歩でエレベーターというものができ、便利に高層ビルの上下を行ったり来たりできるようになったのですが、私たちは依然として、その中でどう振る舞ったらいいのか分からないのに似ています。でも、その時間は短いからいいのですが、この医療の進歩による生き伸ばしは、数か月の時間になります。
★★ この「死なせない」ことによって生まれているコストは膨大でもあります。
★★★ たとえば、しっかり「快復の見込みがない場合は、1週間以上の点滴はお断り」と書き残しておくとか。

2019年4月10日水曜日

食品ロス問題


2月20日には「レジ袋」を扱いましたが、こちらも大きな問題です。(そういえば、去年の12月28日にも扱っていましたし、ブログでは扱いませんでしたが、節分前の恵方巻き廃棄問題も1月に加熱していました! 関東で、恵方巻き商戦が過熱したのは最近のことでは??★) 

なんと、年間に646万トンを捨てている!
これは、WFPが1年間に途上国へ援助している量の2倍に相当します。
内訳は、事業系が357万トン。家庭系が289万トン。
前者には、食品工場から出荷されなかったものや、スーパーやコンビニの売れ残りなどが含まれます。
ちなみに、レストラン等での食べ残しは、食品廃棄物に含まれると思われ、その量はなんと2842万トンです。
食品ロスは、あくまでも「まだ食べられるのに捨てているもの」を指します。 

この食品ロスの問題(も、食品廃棄の問題)は、ギヴァーのコミュニティーでは起こり得ません。そういう仕組みを構築しているので。
それに対して、日本の仕組みは、食品ロスや食品廃棄物を最大化するようになっています。GNP至上主義が物事の仕方・考え方に根づいてしまっていますから。
教育問題も含めて、日本の多くの問題はこれ(経済成長主義)に起因しているような気がします。 

★ 調べてみたら、「恵方巻きという風習が関東で知られるようになった歴史は浅く、21世紀に入ってからで、火付け役はコンビニであった。 元々は主に関西で行われていたこの風習を、関東に輸入しようという動きは20世紀にもあったが、ほとんど普及しないままに・・・」とのことでした。要するには、いかにして儲けるか!! 利益を上げるか!

2019年4月8日月曜日

投票率の低下に歯止めがかからない!


地方選挙第一幕のニュースが流れています。

自民が勝ったか負けたかと同じレベルで報道されているのが、投票率が過去最低のニュースです。
やるたびに投票率は下がっています。
選挙民の4割前後しか投票していません。
その半数前後を獲得して投票しますから、当選者は実は選挙民の2割の票しか獲得していない計算になります。
いまの選挙制度では、それでも「民意は得た」になります。
しかし、選挙民の半数以上が選挙すること自体を放棄している制度に、どれだけの正当性があると言えるのでしょうか? 
そして、約2割しか票を獲得していないで「民意を得た」は成立するのでしょうか?  

ますます投票率が低下する中で、これまでとは異なる民意を反映する、より民主的な制度が必要なことは明らかなのですが、政治家たちはそんなことにはまったく興味が内容です。いまの投票率が低い方がいいからなのでしょう。大方の選挙民は、投票に行っても行かなくても、何も変わらないと思っています。実際に、変わりません!)
しかし、社会としてはそれでいいのかは、はなはだ疑問です。  

ギヴァーのコミュニティーでは、こういうことはあり得ません!
まったく異なる仕組みを使っていますから。
違ったやり方はあるわけです!