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2011年1月15日土曜日

「未来の記憶」

 カークパトリック・ヒル著の『こんにちは アグネス先生』と、同じアラスカのことを書いている本としてシドニー・ハンチントン著の『熱きアラスカ魂』を読みました。

 後者の解説に、以下のことが書いてありました。

 60億を越す人口とグローバル経済を抱えた人類全体が狩猟採集時代に逆戻りできるはずもない。しかし、脱工業化時代のポストモダンな世界像に、狩人のモラルが新しい形で蘇る可能性、いや必要性はないだろうか。老シドニー(著者)が言外に訴え、星野(道夫)が写真と文章で伝えようとするのは、アラスカの大地に魂のヘソの緒をつないでしまった者たち独特の“未来の記憶”だ。星野はそれを、「原生林と鯨と氷河がみな同じものであること」であり、「世界が現在のような姿になるまでにかかった非常に長い時間のことであり、いいかえれば<永遠>なのだと語る(リチャード・ネルソン著の『内なる島』に引用された言葉より)。

 この「未来の記憶」という言葉、とてもいいと思われませんか?

 『ギヴァー』を読んでも、この「未来の記憶」を感じるのは私だけでしょうか?
 ジョナスは、最後の方でその「未来の記憶」の中をさまよっていたのではないでしょうか?

 ちなみに、『こんにちは アグネス先生』を読んでも、学校や教育というテーマの「未来の記憶」を感じました。
 たとえば、多様さ、自由さ、柔軟性、スケールの大切さ、時間軸の捉え方などです。

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