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2013年3月25日月曜日

地域での買い物の変化



 『明治物売図聚』で紹介したかったのは、あれほどたくさんの物売が存在し、私たちが住んでいるところに売りに来てくれていた、ということでした。住人にとっては、とても便利な社会だったわけです。
 それがいつの間にか、立場が逆転して、買う側が売る側のところに行くことになってしまいました。
 私が小さかったころは、それでも多様なお店がありました。しかし、いまはドンドン専門店が減り続け(全国の銀座通りがシャッターどおりになっている!!)、その代わりに増えているのが広い駐車場を持ったコンビニとモール(巨大ショッピングセンター)です。

 この変化は、地域コミュニティの崩壊と並行して起こっている出来事でもあります。
 物売が来ていたころは、「つけ」というのも当たり前に行われていました。信頼関係が築かれていたので、その時その時には払わずとも、一括払いが可能だったのです。もちろん、いまはそれがクレジット・カードでやれるじゃないかということになりますが、こちらは顔の見えない関係です。顧客が破産しようが、まったく関係ありません。
 「つけ」が利いていた社会(コミュニティ)だったので、年末にすべてをちゃらにすることも大事だったんだと思いますが、何十年前からそういう感覚は失われているでしょうか?

 そういえば、コミュニティのセンター的機能を果たしていた銭湯もなくなる一方です。たとえば、コンビニにコミュニティ・センター的機能は期待できるでしょうか?

 『ギヴァー』のコミュニティでそんな機能を果たしている場所はあるのでしょうか?

 利便性の追求が、いまのモノの売り買いをもたらしているのでしょうか? それとも単純に経済性の追求? それによって失ったもの(コミュニケーション、安全性、コミュニティ意識等)は考慮されていたのでしょうか?

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