★本ブログへのご意見・ご感想などは giverprojectjapan@gmail.com までどうぞ。


2015年10月19日月曜日

『ギヴァー』と関連のある本 110



『一わだけはんたいにあるいたら......』グンナル・ベーレフェルトさく

島には、あるきどりが すんでいた。

ふしぎなことに いつも 列をつくって あるいていた。
おなじほうを むいて、 きちんと ならんで あるいていた。

ある日のこと、一わが はんたいの ほうこうへ あるきだした!

「あいつ、あたまが へんになったんだ。」
みんな、わいわい がやがや おかしなとりを ののしった。
おかしなとりを ふみつけた。
「ばかな やつめ! みんなと おなじように あるくんだ!」
「きちんと ただしく あるきなさい!」
おかしなとりを けとばし、 つっつき、 おどしつけた。
「まっすぐ あるけ!」「あしなみ そろえろ!」「列を くずすな!」
みんな、 口ぐちに どなりつけた。

そのとき とつぜん、 もう一わの あるきどりが、
おおきく はばたき まいあがった。

これは また なんてこと!
あるきどりたちは、 われもわれもと はばたきだした。

「いったいぜんたい どうしたの?」
「おれたち、 ちがうほうへも いけるんだ!」
「とぶことだって できるんだ!」
「およぐことだって できるのよ!」
「ぼくたち、 つばさが あったんだ!」

「さあ とぼう! おい風だって むかい風だって へいきだぞ!」

ひろいひろい、この大空、 力いっぱい とんでみよう!


以上、全部ではありませんが、ほとんど全部、書き出しました。
ジョナスの行動が、コミュニティにもたらしたことを思い浮かばせてくれます。

と同時に、私たちが日々していることも。(それは、前半の部分ですが。)

でも、反対に歩き出す最初の一羽よりも、飛び立った二番目の方が大事な存在なのでしょうか? それとも、最初の一羽がいたからこそ、二番目の行動が可能になったのでしょうか? ジョナスは、どっち?

0 件のコメント:

コメントを投稿