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2010年3月7日日曜日

『ギヴァー』と関連のある本 16 の続き

前回紹介した『生き抜くための数学入門』(新井紀子著、理論社)の続きです。


53 「数学的な構え」を身につけるため

「数学的構え」が身についているかをチェックする項目:
1.宝くじを買う。とくに、ジャンボ宝くじはかならず買う。(Yes, No
2.献立を思いつかなくて、スーパーでうろうろする。(Yes, No
3.テレビで紹介された健康法はかならず試して、たいてい3日坊主で終わる。(Yes, No
4.「なぜ?」と聞くと、「うるさい」と答える。(Yes, No
5.安い、と評判のスーパーまで遠出をして、疲れて外食して帰ってくる。(Yes, No
6.ゴールデンウィークに入ってから突然どこかに行くことを思いつく。そして、渋滞に巻き込まれる。(Yes, No
7.ベストセラーに出てくるフレーズを使って説教をする。(Yes, No
8.映画を見ると泣いているか、寝ているかのどちらかだ。(Yes, No
9.1年前にはまっていたことを思い出せない。(Yes, No
10.貯金がない。(Yes, No


57 人間の「社会」は太古からありますが、それに「社会」という名前がついたのは、そう古い話ではありません。けれども、「社会」という名前がついたとき、いままで見えていたものとは別のものが見えてくる、概念には、そういう働きがあります。 (他の例としては、「権利」「情報」「リスク」「未来」など)
   見えない抽象的なものを見る方法は、禅や詩などほかにも方法があるでしょう。けれども、見えないものを見て、それを誤解なくどの文化に属する人とも共有する、ということになると、それは論理であり数学なのだろうと思います。
   見えないものについて「だから」「どうして」「どうなる」か、を考える力は、毎日の暮らしにさほど重要ではないように見えます。だから、そんな訓練を進んでしようという人は多くないでしょう。けれども、みえないものについて、「だから」「どうして」「どうなる」を考えることができなければ、この社会で幸せになれる確率は相当に低いのです。それは、現代社会が、情報量と選択肢の多い民主主義社会だからです。

58 見えないものについて「だから」「どうして」「どうなる」を論理的に考え、そこにリアルを感じるための別の目を獲得する、その訓練をする時間が、数学の時間なのです。
61 論理的に考える習慣ができている = 数学的な構えができている

数学の捉え方が、多少は変わりましたか?
小学校の低学年から、ここで紹介したような視点でやってほしいものです。

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