★本ブログへのご意見・ご感想などは giverprojectjapan@gmail.com までどうぞ。


2011年10月17日月曜日

記憶と歴史 第3回

 これまで2回は原則的なことだったので、これからは具体的なこと(=実践例)を紹介します。今回は、自分と家族についての歴史です。『ギヴァー』の世界は、これらがとても弱いのですが、日本社会は大丈夫でしょうか? Doing Historyの連載第3回。

第4章 自分史

  歴史を理解することは、自分史からスタート!! → 小学校の低学年でやっているかもしれませんが、高学年ないし中・高でやる必要があるんだと思います。
  自分の過去が現在(そして、未来)にどれだけ影響しているかを知る。
  もっとも重要な5つのエピソードを選ぶ
  歴史は、過去の現在への影響を知ること → だけじゃないでしょう! 未来まで視野に入れないと!!!) Agencyという概念は、現在のアクションを大事にしたもの? それとも未来??

  多くの生徒たちは、他の生徒の大切な出来事を聞くまで自分のがわからないこともある。

  自分の記憶が出発点だが、それだけじゃ不十分なので、親や祖父母や親戚たち、あるいは写真などにあたる(要するに、多様な情報源に当たる)必要性が生じる。

35 自分の見方とは異なる視点を提供してくれることもある。

36 単に教師のためにするような課題では、子どもたちは本気に取り組まない。自分にとって価値が見出せない限りは。おもしろさを感じられなければ。「本当」の課題の価値。

  ここで紹介されているのは、「自分の歴史」を自伝(物語)にして友だちに紹介するという課題。→ 詩やエッセイ等、他のジャンルでも可能。
  全員が同じようにやれるわけではない → 選択を提供することの大切さ
  教師は、子どもたちがもっている知識やスキルを応用できるように助ける。
  クラスメイトの助け(見本)でもいい。

37 自伝を書くことは、何は重要で、何は重要でなかったのかを判断することを含んでいる。

40 厳しい境遇にある子の方が、自伝プロジェクトは書ける。
  自分自身に自信をもつきっかけにもなる。
  違いを尊重する態度を教師がモデルで示すことの大切さ。

41 自分について書かない選択も提示する。他の誰かを選んでもいい。
  また、発表しない選択も。
  目的は、過去が現在にどう影響を及ぼすかを知ることだから。

42 自伝プロジェクトの応用: 市販されている自伝を批判的に読む。その際の問うべき質問の例
  究極は、自分たちで誰かの自伝を書く。(自己満足じゃなくて、設定した読者に向けて)

43 自分との関係がまったく見出せない歴史を学ぶことは意味がない! → 関連づけられる形で提示してあげないと!! それができないと受け入れられないし、単なる暗記になってしまう。

  子どもたちは、自然界の中で生きているのと同じように、個別の歴史をもっており、歴史の中で生きている。


第5章 家族の歴史 ~ 祖父母にインタビューして綴る

45 世代の違いを認識することだけでも大きい。
  インタビューの仕方、ノートの取り方も身につける。そして、インタビューの結果を共有し合う。 → 教科書で、子どもたちとの関連付けを意識しているものはあるの??? 関連づけられないと、学べないのに。

46 関連づけられるのは、教師。それを生徒自身に委ねてはダメ。 → 教科書は、子どもたちを知らないので、できるはずがない!! それとも、できる?

47 生徒たちは、個人的な、人間的な側面に興味を示す。たとえば、写真、音楽、ドレスなど。

48 経済や社会などの抽象的なレベルでは受け入れられない。手伝い、余暇の過ごし方、学校など具体的なレベルじゃないと。 ~ これって、教える時の原則

54 発展: 地域の歴史

0 件のコメント:

コメントを投稿