前回に続いて「詩」です。
今回のは、『クヌギおやじの百万年』工藤直子・詩、今森光彦・写真です。
ジョナスのコミュニティを、世界の、そして宇宙の一部として延々と受け継がれてきた(記憶も受け継がれてきた)ではあるのですが、この本の詩や写真で描かれている部分はすでに消えてしまっていると思うのです。
しかし、ジョナスはコミュニティを離れ、「いずこ」に向かって進む中で、川や森や鳥や動物たちを見ました。ジョナスのコミュニティからはなくなって久しいものが、まだ存在しているところがあることに、ジョナスは驚きました。
私自身もまだよくわかっていないのですが、『ギヴァー』の続編的な本は2冊あるのですが、現時点では3冊目のシリーズ最後の本の影の主役はひょっとしたら「森」なのかもしれません。(それを読んだ時は、そんなふうには解釈していなかったのですが、今回の詩と写真を読み、そしてその本と『ギヴァー』との関連を考えたことで、いま始めてフッと思ったことです。)
追加: 同じ工藤直子の『おはつ』に書かれている詩や写っている写真の光景も、ジョナスのコミュニティにはないんだろな~、と思ってしまいました。動植物の存在自体が、かなり管理されている社会では想像できませんから。動植物が管理されていて、人間だけが自由であり続けられることが果たして可能なのか、とも思ってしまいます。
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