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2010年2月11日木曜日

『ギヴァー』と関連のある本 11

迷った末に紹介することに決めました。

長田弘著の『記憶のつくり方』(晶文社)です。

詩集ではなく、詩文集だそうです。

もちろん、「記憶」で明らかに『ギヴァー』との関連はあります。

「あとがき」に、「記憶は、過去のものではない。それは、すでに過ぎ去ったもののことではなく、むしろ過ぎ去らなかったもののことだ。とどまるのが記憶であり、じぶんのうちに確かにとどまって、じぶんの現在の土壌となってきたものは、記憶だ」と書いています。そしてさらに、「記憶という土の中に種子を播いて季節のなかで手をかけてそだてることができなければ、ことばはなかなか実らない。じぶんの記憶をよく耕すこと。その記憶の庭にそだってゆくものが、人生とよばれるものなのだと思う」とも。

他には、「色」のこと、「祖父」のこと、「父」のこと、「友人」のこと、「川」のこと、「橋」のこと、「音」のこと、「食べ物」のこと、そして「風景」のことなどで関連があると思いました。
この本を読んだ後、『ギヴァー』の内容を思い返すと、それまでとは違った捉え方がいろいろできました。

数字だけの物語や、マルクス・アウレーリウスのことなど、他にもいろいろおもしろい発見のある本です。

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