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2010年12月8日水曜日

『夢に迷う脳』 5

 今回のテーマは、夢はカオス(論理立てできるものではない!)であり、脳の健康にも、身体の健康にも一番いいのは十分な睡眠をとる、ということです。

313 非意識的な心は自分の内面を見つめるだけでは永久に知るすべがないのだ。この原則は、フロイト一派の浅はかさをいっそう浮き彫りにする。フロイトは「無意識」が内省によって観察されえると信じていた。自由連想法に熟達した精神分析家の助力があれば、人は奇妙な夢の起源を、抑圧された本能的な欲望にさかのぼることができるとされた。今では夢が単に脳の化学作用から生じるとわかっているが、フロイトは夢に取って付けたような説明(そのほとんどは性的なもの)を与えて、野蛮なよろいを着せてしまったのである。フロイトは、夢を「無意識へ至る王道」だと言い切り、実際に夢に関与するもののうち、意識上に現れるのはごくわずかな部分でしかないという事実を認識し損ねてしまった。

→ かなり強いフロイト批判ですね。

317 もし聖書の宇宙論、ニュートン力学、フロイトによる精神分析 ~ これらはすべて厳格な決定論の形式を保持しているが ~ を放棄するとしたら、その後釜に何を据えればよいのだろうか? ひとことで答えるなら、創造性と自由はどちらも無秩序性に依存している、ということになる。とりわけ無秩序は、脳機能の本質的な側面である。

319 夢のどの部分が決定論的であって、どの部分がそうでないのだろう? 唯一の答えはカオスである。複雑系 ~ 心脳はまさに複雑系である ~ はすべて、カオス(予測不可能性)と自己組織化(秩序)の狭間の、不断かつ劇的な相互作用によって特徴づけられる。

322 心脳パラダイムによって、心理学、精神分析、神経生物学の統合が進む。

328 心脳が自己治癒能力を持っており、心身の状態を変えることで治癒能力を操れるということだ。

330 健康の実践としては、睡眠がもっとも基本的だ。健康促進のためにまずできることは、自分がどれだけの睡眠を必要としているかを見定め、実行することである。心脳は常に自らを調整すべく変化する。あなたにできる最善策は、心脳の自己調整機能を働かせること。実際に睡眠がどれほど必要なのか正確に見きわめ、その分ぐっすり寝ることだ。

352 睡眠の話を要約すると、結局は脳がいちばんよくわかっているのだ。何が必要で、それはどうすれば得られるのか、そしてその要求が満たされたらどうすればいいのか、脳は知っているのである。脳の、脳による、脳のための睡眠なのだ。同様に睡眠は身体にもよい。

411 薬はできるだけ使わない!!

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