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2013年10月29日火曜日

バーナード・リーチの『日本絵日記』

 陶芸家のバーナード・リーチの『日本絵日記』を読んで、手仕事と工業が比較されているところがありました(25~7ページ)。『ギヴァー』の心地よさ的なものは、前者のみしかコミュニティには存在しないのではないかと思わせるところのような気がします。(そういえが、第2部の『ギャバリング・ブルー』も同じです。)

 確かに、機械化、画一化によって、量と効率化は図れるのかもしれませんが、それによって失われるものの大きさは、考慮されたことがあるのでしょうか?

 これまでにもこのブログで取り上げてきた、おじさん・おばさんが経営する個性的なお店や、生の声によるコミュニケーション、朝早く起き(寝るのも早い)生活などと対局をなす、コンビニ化やスマホ化や24時間化がいま日本全国で急ピッチで進みつつあります。後者は、大量エネルギー消費社会という形で電力会社を儲けさせる(に依存する)社会構造に深く関係しています。

 人間は、果たして進歩しているのでしょうか、それとも退歩しているのでしょうか、考えさせられます。

 もちろん、古いものはすべてよくて、新しいものはすべてが悪い、ということではありませんし、その逆でもありません。それなりのバランスということだと思いますが・・・

 陶芸を含めた工芸の定義もいいです。
 「ひとえに普通の暮らしの中で健やかさと美しさをゆっくりと開花させて行くもの」(33ページ)です。

 それに対して、工業製品の定義はどうなでしょうか?

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