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2010年6月24日木曜日

『ザ・ギバー』の感想 ⑤

『ザ・ギバー』の感想(=マーケティング調査の段階のもの)の最後は、小学校の先生のTさんのです。



「当たり前」を疑うことの大切さ



人類が居心地のよさをだけを追い求めて行き着いた先。

そこは、人間が人間らしく生きていくために必要な感情を否定する画一化された社会だった。
記憶を受け継ぐ者として、コミュニティーが抱える大きな問題に気付いたとき、ジョーナスがとった行動とは・・・

苦痛や不快を取り除くことだけを目指した社会。


実は私たち自身も情報を遮断され、自由を制限された閉ざされたコミュニティーの一員なのかもしれない。

人類が選んだのは画一化。それと引き換えに多くの価値あるものを失った。

「愛」のような抽象的な概念はことごとく排除された社会。言葉でいい表せないものを否定する。

実態のないものは一切認められることはない。


「知らない」ことは恐ろしいこと。


世界を変えるために、一人の人間ができることとは何だろう?


ここに描かれている社会には、我々が住む社会にはあって当然というモノや概念が欠如している。

一部の者(権力者)だけが都合よく管理する社会。管理される者はそこに何の矛盾も感じていない。

生きている喜びもなければ、生きることのつらさもない。

「生きがい」を感じることがない。

話し言葉も規制されている。

情報がない社会の不自由さ。

学ぶことを制限された社会。


物事を批判的に見る目を持たない限り、その社会の矛盾を見つけることはできない。

そして大切なのは、その矛盾に気付いたときに、どんな行動を起こせるか。

自分がジョーナスだったら、どんなことを考え、何をするだろう・・・

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