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2010年4月16日金曜日

訳者にとっての「言葉」 その1

『ギヴァー』の訳者・島津やよいさんにとっての「言葉」。
その1は、「難しかった言葉」です。

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この本のすべてですね!
ローリーさんの文章は、ほんとうに無駄がなくて、ときに素っ気ないくらいです。
それゆえに「映像が浮かびやすい」のかもしれません。
なにしろ、一つひとつの文章が、何気ないふうに見えて、豊饒なイメージを喚起する力に満ちています。
だから、日本語にしようと思うと、いつも余計なことを付け加えてしまうんです。
頭に浮かんだイメージを、勝手に付け足しちゃうんですね。
あとでもう一度原文を見ると、「そんなこと書いてないじゃん!」ということがけっこうありました。
そこで、いかんいかんと思い、余分なものを削ぎ落とす。
けれど、削ぎ落としすぎると、日本語としては無味乾燥になりすぎて、逆にイメージが湧かない。
そのあわいというかバランスに苦しみました。

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