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2010年5月20日木曜日

善悪とは

 最初は、池田さんの本(『14歳からの哲学』)の中では「本物と偽物」という章があるので、それで書いてみようといろいろ考えてみましたが、断念しました。次に、「本当と嘘」にしようと思いました。

 しかし、『ギヴァー』の中の嘘は、コミュニティにいない方がいい人(いる価値のない人?)を「解放」することに集中しているようなのです。それは、池田さんの本の中では「善悪」のテーマでした。

 ジョナスの父親にしても、ガールフレンドのフィオナにしても、自分が直接人の解放に関わることをなんとも思わないことをジョナスが知ってしまったことが、ひょっとしたらジョナスが自分のコミュニティを去ることに決めた最大の理由のような気がします。愛する存在である人たちが、そういうことを何の感情もなしに平気でやり続けることが。

 池田さんの本からの引用です。
 (なお、「記憶とは」で紹介した「歴史と人類」と今回の「善悪」の2つは、  「17歳からの哲学」というパートに含まれていました。どおりで難しいはずです!!!)

152 なぜ人を殺してはいけないのだろうか。

157 その人は、悪いことを悪いことだと知らないということだ。悪いことは、自分にとって悪いことだと知らないからこそ、悪いことをするわけだ。それを食べれば病気になることを知っていて、わざわざ食べる人はいないように、自分に悪いと知っているなら、わざわざする人はいないはずだ。だから、悪いことをする人は、それは本当は悪いことだと知らずに、良いことだと間違えて悪いことをしているということなんだ。

 まるで、ジョナスの父やフィオナのようですね。ジョナスの父もフィオナも、「そう指示され」訓練をされているんだから、仕方がないのだよ、とギヴァーがジョナスに言いました。(214ページ)しかし、ジョナスは納得せずに、「でも、父はぼくに嘘をついたんですよ!」と叫び、ギヴァーは、「ジョナス、きみと私だけなんだよ、感情をもっているのは」と説明しました。

162 でも、君はこれからの人、新しい時代の人なのだから、きっとわかるはずだ。自分の外側にある道徳や法律がよいとし、また悪いとすることが、よいことや悪いことなのでは決してない。良いと悪いとを判断する基準は、自分の内にしかない。だからといって、それは、人によって違う相対的なものでは決してない。なぜなら、「よい」という言葉があり、「悪い」という言葉ある、そして、それらの意味をすべての人が知っているということは、絶対的なことだからだ。

 記憶や感情がないと、このように言われたところで、通じないわけですね。
 「精神」は???


164 もしも君が、善悪は外にはなくて内にあるという事実にはっきりと気がついたなら、よいことは、「しなければならないこと」ではなくて、よいことでなければしたくない、よいことだけが「したいこと」、そういうふうに変わるはずだ。

 まさに、ジョナスがしたこと!!

165 本当によいことって、すごく気持ちのいいものなんだよ。

 『ギヴァー』のエンディングというか、最後の2~3章を思わせてくれます。

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